若手研究者産学連携
プラットフォーム
研究の成熟度
TRL1
基本原理・
現象の確認
基礎研究
TRL2
原理・現象の
定式化
基礎研究
TRL3
実験による
概念実証
応用研究
TRL4
実験室での
技術検証
応用研究
TRL5
使用環境に
応じた技術検証
実証
TRL6
実環境での
技術検証
実証
TRL7以上
実環境での
技術検証
※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度
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ビジョン
最終用途例
APPLICATION
PFASの除去・分解できる浄水カートリッジを提供します。高い還元力をもつゼロ価鉄ナノ粒子により、常温常圧で通水するだけで吸着から分解を一挙に達成します。高濃度残渣が生じないので漏洩の心配がありません。
MARKET
従来の浄水器は吸着除去するまででしたが、本シーズでは吸着PFASをさらに無害化するという付加価値を提供し、
これまでにない新規家庭用浄水器を開拓します。
IMPLEMENTATION
「誰でもどこでも」PFASを除去・無害化できる家庭用浄水器で、水資源に対する不安を払拭し、人々のQOLの向上に貢献します。
APPLICATION
PFASを無害化できる純水製造装置を提供します。粒子や多孔体など、
ニーズに合わせた充填材を提供します。
高温・高圧設備は不要です。高濃度残渣を発生しないため、
従来の吸着材に比べて交換頻度を下げられます。
MARKET
従来は高濃度残渣の無害化のため、外部業者による処理が必要でした。
本シーズでは、オンサイトでPFASを無害化でき、交換頻度の削減による省コスト・省力化が見込めます。
プロセスの信頼性向上にもつながります。
IMPLEMENTATION
事業者自身でPFASを除去・無害化まで行うことができれば、持続可能なものづくりに資することができ、ステークホルダーや消費者からの大きな信頼性獲得に繋がります。
APPLICATION
PFASの除去し無害化できる水処理装置を提供します。
既存の浄化槽や吸着塔に導入できます。高温・高圧設備は不要です。
高濃度残渣を発生しないため、PFAS漏洩の危険性が少ないです。
MARKET
従来は高濃度残渣の無害化のため、外部業者による処理が必要でした。
本シーズでは、吸着材上でPFASのその場分解が可能であるため、漏洩による二次汚染の心配がありません。
IMPLEMENTATION
廃水中のPFASを除去・無害化までできれば、安全な水の獲得と高濃度残渣の発生の抑制を両立でき、社会の水質環境の保全に繋がります。
強み
テクノロジー
親水性のモノマー原料を分子レベルで架橋することで、ハイドロゲルを生成させ、そこに金属ナノ粒子を担持します。ゲルはナノサイズの高分子網目をもち、そこに金属を担持すれば、ナノサイズの金属粒子を調製できます。このとき鎖と金属表面は多点で相互作用しており、ゲルから金属ナノ粒子が漏出することはありません。また水によくなじむため、水中のPFASもよくゲル内に拡散でき、金属の効率的な作用が期待できます。
これまでに数ナノメートルのPdナノ粒子の担持と、漏れの無い連続触媒反応に成功しています。この金属ナノ粒子としてPFAS分解能をもつナノスケールゼロ価鉄を担持することで、水中のPFASの効率的分解を狙います。
相分離を利用することで、ゲルの作製と孔を形成させます。この孔はマイクロメートルの比較的均一なサイズをもち、大きな表面積と空隙率をもちます。これを空のステンレス管やガラス管に作製すれば、水を”直接流通できる”カラムとなります。水処理における処理速度の向上やスケールアップにおいて、効果を発揮します。
これまでに、水中のPFASを連続で吸着できる流通カラムの開発に成功しています。この多孔質ゲルからなるカラムをPFASの連続分解に適用することで、より実践的な水浄化プロセスの構築が期待できます。
共同研究仮説
家庭用の小型浄水器から、工業用の浄水設備まで、ニーズに合わせた複合材料を製造するためのスケールアップ検討などを共に行って頂ける共同研究先を求めています。
本技術では、まず水中のPFASを材料上に吸着・濃縮し、その場で分解します。そのため、低濃度から高濃度廃液まで対応が可能です。
その他、社会・産業のニーズにマッチしたターゲットへ共に展開してくださる共同研究先を求めています。
本技術ではカラム型の水浄化を基盤としているため、実践的な大規模水処理への展開を見据えています。
その際に求められる技術課題やスペック等について、共に社会実装を目指してくださる共同研究先を求めています。
研究者
■経歴
2016.3 九州大学 卒業
2021.3 九州大学大学院修了・博士(工学)
2018.4~2021.3 JSPS 特別研究員(DC1)
2021.4~2023.3 旭化成株式会社 技術開発職
2023.4~現在 九州大学大学院 工学研究院 助教
■特許
特許第7231574号「新規な多孔性架橋ポリマー、それを用いた固定化触媒および装置 」(登録日:2023/02/20)
■受賞歴
化学工学会年会最優秀学生賞 2021
化学工学会学生賞審査会学生賞 2019 他3件
・反応工学
・触媒化学
・高分子材料
・プロセス化学
・吸着・分離
製薬メーカー
本シーズに関連する論文
本シーズ以外の論文