2025年度公募 seeds-008-0028 - 【東北】 層状有機半導体インク:印刷技術で半導体薄膜を作る
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

既存の印刷技術で無機材料に比肩する高性能な有機トランジスタ製造を目指す

独自開発した有機半導体材料・インク組成・混合技術によって実現

印刷エレクトロニクスデバイスにおける最も基本的な素子である印刷型有機トランジスタの応用は未だ限定的であり、
既存・汎用の印刷技術適性や得られるトランジスタの性能に大きな課題があります。
本研究開発では、独自開発した高い層状結晶性を有する有機半導体材料をもとに、既存・汎用の印刷技術に高い適性をもち、
かつ実用に足る優れたデバイス特性を示す有機トランジスタが製造できる、”有機半導体インク”を開発します。
本インクは特に、基材の熱耐久性が低いフレキシブル基板を用いるデバイス製造に最適であり、これによりフレキシブルデバイスの産業応用を加速します。

USE CASE

最終用途例

フロントプレーンの機能に応じた多彩なアプリケーション形成

USE CASE 01フレキシブル電子ペーパー

APPLICATION

APPLICATION

高性能なフレキシブル電子ペーパーを実現

本インクにより製造される有機トランジスタは、表示部の応答速度に直結する高いキャリア輸送性を特徴としています。
柔軟基材への優れた製造適合性をあわせ、高性能なフレキシブル電子ペーパーの実現が期待されます。

USE CASE 02フレキシブル力覚センサー

APPLICATION

APPLICATION

優れた感度を示すフレキシブル力覚センサーを実現

柔軟性のある圧電体と統合することで、圧電体から得られる電気信号を高効率に増幅し、
人間調和型ロボット等に応用が期待されるフレキシブル力覚センサーの高感化が期待されます。

STRENGTHS

強み

既存の印刷技術で高性能トランジスタを製造

STRENGTHS 01

インク最適化により、印刷設備適性の高度化を実現

本研究で開発を進めている有機半導体インクは、
汎用・既存の簡便な印刷製造設備(スピンコート、バーコート、インクジェットなど)をそのまま利用し、
ばらつきを抑えたトランジスタを室温印刷製造することを目指しています。
これにより、設備投資のリスクを大幅に低減することが可能になります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

高い層状結晶性を有する有機半導体を基本要素として利用

TECHNOLOGY 01

固有性能(単結晶)で最高水準性能を示す半導体材料群

本研究開発では、これまでわれわれが開発してきた層状結晶性有機半導体をインクの基本要素としています。
これら材料群は固有性能(単結晶)で世界最高水準となる、きわめて優れたキャリア輸送性を示すことを特徴としています。
加えて薄膜の高均質化・デバイスの低ばらつき化に有効な各種ポリマー部材混合などのインク化要素技術の開発を進めており、
既存の各種印刷技術に最適化されたインクを提供できる点が重要なメリットです。

PRESENTATION

共同研究仮説

有機半導体インクを用いて、次世代デバイスを共に創りませんか

共同研究仮説01

部材の供給体制構築に向けて、共同研究を実施しませんか

要素技術の高度化および大量生産化

有機トランジスタ部材のサプライチェーン構築に向けて、材料・インクの高度化や大量生産化をともにご検討頂ける素材・化学メーカー様や、
有機トランジスタを構成する周辺部材(主に絶縁体、印刷電極)のマッチングをともに検討頂ける素材・化学メーカー様との共同研究を希望しております。

共同研究仮説02

フィルムデバイス構築に向けた共同研究を実施しませんか

有機トランジスタ実装型バックプレーンの製造販売

開発を進めている有機半導体インクの、保有印刷設備へのマッチングやフィルム型バックプレーン製造、
社会実装に向けたフロントプレーンメーカー開拓と共同事業化の模索にご興味のあるデバイス製造メーカー様との共同研究を希望しております。

RESEARCHER

研究者

井上 悟 山形大学 有機エレクトロニクスイノベーションセンター
経歴

2009年5月~2012年2月 理化学研究所 テクニカルスタッフ
2012年3月~2013年9月 技術研究組合CEREBA 研究員
2013年10月~2015年3月 産業技術総合研究所 契約職員
2015年4月~2019年3月 日本化薬株式会社 研究員
2019年4月~2022年5月 東京大学 特任研究員
2022年6月~2025年3月 東京大学 助教
2025年4月~ 山形大学 研究専任准教授

研究者からのメッセージ

有機トランジスタを社会実装し、次世代エレクトロニクス産業に貢献したい

トランジスタは電子デバイスの中でも最も基本的かつ汎用的なスイッチング・増幅素子です。
共同研究を通じて、電子デバイスにきわめて広い応用の可能性を秘めた有機トランジスタに関するアプリケーションを
一緒に模索していただける企業様との出会いを期待しております。