2025年度公募 seeds-008-0002 - 【関東】 ニオイによるヘルスモニタリング:ニオイを可視化するセンサとAIによる体調・病気診断
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

センサ集積化と機械学習によるガス識別で体ガスから体調・疾患モニタリング

ニオイによる非侵襲病気診断を実現

嗅診と呼ばれるニオイによる病気診断は古代から行われており、例えば糖尿病患者は甘酸っぱいニオイを発し、
呼気や体ガスに含まれるアセトン量に由来することが知られています。
非侵襲で計測可能ですが医師の経験に依存しており、ニオイの定量化が困難のため実用化に至っていません。
多様な酸化物半導体ナノ材料と多孔質材料を集積したセンサアレイによって高感度化と選択性向上を達成し、
センサアレイから得たデータセットによってニオイを画像・可視化してAI/機械学習/画像認識と組み合わせることで
ガス識別・病気診断を実現することを目指しています。

USE CASE

最終用途例

ヘルスケアモニタ、個人認証・セキュリティ、環境モニタ

USE CASE 01呼気・皮膚ガスからバイオマーカーをモニタリング

APPLICATION

APPLICATION

日常の健康状態管理、未病の早期発見、遠隔診療への応用

呼気・皮膚ガスには数100~1000の化学物質が含まれ、各成分が体調・疾患と関係します。
血液由来の代謝情報を非侵襲で取得できるため、ヘルスケア応用が期待されます。

USE CASE 02呼気・皮膚ガスから個人の特徴を検出

APPLICATION

APPLICATION

分子化学情報の特徴検出、薬物・危険物発見

空港や金融機関、機密情報を扱う際の個人認証や公共施設でのセキュリティ対策への応用も期待されます。

USE CASE 03環境モニタリングで微量ガスを検出

APPLICATION

APPLICATION

食品品質管理、スマート農業、生産管理

生物の嗅覚に代わるガスセンシングは多様なビジネス領域に展開可能なポテンシャルを備えています。

STRENGTHS

強み

ナノ材料合成、微細加工技術によるセンサ開発、医工連携

STRENGTHS 01

多種多様な酸化物ナノ材料合成

酸化物エレクトロニクスの研究に携わり、材料合成(単結晶薄膜成長・ナノ材料成長)、微細加工(リソグラフィ・超微細インクジェット)、
電気磁気物性評価技術を通じて新規材料開発と物性解明の基礎研究に取り組んでいます。

STRENGTHS 02

生体ガスの網羅的解析

大学病院と連携してニオイと体調疾患の相関を示す生体ガスバイオマーカーの探索を行っており、
特に生活習慣病を対象として疾患に適した生体ガスセンサ機器をオンデマンドで提供することを目指しています。

TECHNOLOGY

テクノロジー

酸化物半導体ナノ構造/多孔質材料タンデム構造センサの動作実証

TECHNOLOGY 01

皮膚ガスの高感度検出、化学・物理特性に基づくガス識別

酸化物半導体のガス応答は表面反応であり、応答を担う表面厚み(空乏層・蓄積層)よりも微細なナノ構造材料によって高感度化され、
材料固有の化学特性により選択性を示します。
さらに多孔質材料は分子サイズの細孔を有しており、対象ガスを選択的に濃縮するため、センサの高感度化・選択性が向上します。
酸化物半導体ナノ構造と多孔質材料のタンデム構造によってppb(10の-7乗%)濃度の微量な皮膚ガス検出を実証しており、
様々な材料の組合せによってセンサの多様性が生み出されます。

PRESENTATION

共同研究仮説

ニオイセンサによる健康管理を実現

共同研究仮説01

センサ材料・素子を実装した製品を開発しませんか?

電子鼻e-Nose製品開発でニオイを見える化

これまでの研究開発で培ったセンサ材料・素子や計測・解析技術を製品となるウェアラブル・ポータブルデバイスに結び付けることを期待しており、
企業の既存製品や生産設備、開発技術を活用した共同研究・共同開発にご協力いただける方を探しています。

RESEARCHER

研究者

山原 弘靖 東京大学大学院工学系研究科 
バイオエンジニアリング専攻 特任准教授
経歴

2008.3 大阪大学大学院 修士課程修了
2008.4ー2010.9 京セラ株式会社
2013.9 東京大学大学院修了 博士(工学)
2013.10ー2017.3 東京大学大学院 研究員
2017.4ー2023.9 東京大学大学院 助教
2023.10ー現在 東京大学大学院 特任准教授

研究者からのメッセージ

超高齢化社会における健康寿命延伸へ

代表者の所属では工学と生命科学の融合によってバイオメディカル技術や、未来型医療システムの創成に貢献することをミッションとしています。
超高齢化社会において医療費の増大が継続し、国内死因の半数以上を生活習慣病が占めており、
健康寿命延伸に向けて健康状態をモニタリングする機器が求められています。
病院医師との共同研究プロジェクトを通じて簡便な生体モニタリング機器の需要を実感し、
材料科学の知見からヘルスケア機器開発に貢献し、社会の一助として実践したいと考えています。