2024年度公募 seeds-5201 - 【】 光の送受信を使った非接触硬さ計測法の開発
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VISION

ビジョン

光を使って非接触で硬さを計測し、細胞や食品、精密部品の機械物性を評価する

これまで形の評価に偏っていた品質評価に硬さという質的評価の視点を与えます

製品の品質管理には光学カメラを使った形態計測が多用されています。光学画像は昨今のAIとの相性がよく、高速カメラとAIを組み合わせることで目視による品質検査をはるかに超えるスループットで検査ができるようになりました。私のvisonは形態を計測するカメラと同じように簡単かつ高速に機械物性、すなわち”硬さ”を計測する手法を提案します。非接触で硬さ計測する提案手法は汚染を嫌う再生医療用細胞の生産や半導体生産との相性が良く、応用されることを期待しています。この他にも3Dプリンティング製品の強度を計測し、機械部品としての品質管理を実現することも期待しています。

USE CASE

最終用途例

クリーン環境下で計測が必要な生産物の硬さ計測

USE CASE 01再生医療用細胞生産において目的の細胞分化が達成できているか細胞を連続計測する

APPLICATION

APPLICATION

非接触硬さ計測を使って再生医療用細胞の分化を監視する

再生医療用の細胞生産は厳格な管理が必要ですが、細胞は患者に移植されたり臓器を模擬した実験に使用されるため、染色等をすることができません。本提案は染色などの必要がなく、硬さの視点で細胞を評価します。

STRENGTHS

強み

この技術は計測対象に光を照射ができれば良いため、クリーン環境・高温・特殊雰囲気下でも計測できます。

STRENGTHS 01

本手法では非接触で硬さを計測する

硬さの計測は計測対象を把持して力を加え、応力と歪みの関係から計測されます。提案手法は力の印加と歪み光学的に計測するため、試料を把持する必要ががありません。

TECHNOLOGY

テクノロジー

本手法は光ホログラムと高速振動計測用光干渉計を使って検査対象内部に発生する弾性波伝搬を計測します

TECHNOLOGY 01

光の送受信のみで計測が完結するため光学計測と同様に計測できる

提案手法は光を使った加振と振動計測の2ステップで構成されます。加振は光ホログラムで制御した加振光を計測対象の表面に照射して発生した熱弾性波を使用します。振動計測は高速振動計測用光干渉計を使って試料の表面振動を計測します。波動の到達時間や振幅から計測対象の機械物性を推定します。加振と振動計測を多点で実施することで機械物性の空間的な分布を計測して、硬さのマッピングができます。

PRESENTATION

共同研究仮説

光学機器を生産する企業と品質管理をするユーザーとの交流を期待します

共同研究仮説01

・光学顕微鏡メーカー
・再生医療業界
・画像検査業界

光学顕微鏡メーカー

技術的支援

・形態観察に限られない新たな光学観察の応用を実現する製品を開発し、光学顕微鏡を使って質的な情報を観察しましょう!
・光学実験施設以外でも安定的に稼働できる光学系の開発について支援がほしいです。

再生医療業界

主にニーズ提供と計測実験の実施

品質管理における有用性に関して意見交換させていただきたい。特に品質管理で必要とされる品質管理限界や設備上の制限に関してディスカッションさせていただけますと幸いです。

画像検査業界

再生医療にこだわらないニーズ提供と計測実験の実施

・検査装置に搭載する非接触硬さ計測装置を開発し、破壊・変形が起きる前の硬さ変化をモニタリングし、工具や製品の破壊を未然に防ぐ手法を開発しましょう!
・インライン検査で検出が必要な実例に関して、実例を通して共有してほしいです。

RESEARCHER

研究者

田村和輝 浜松医科大学 光医学総合研究所
経歴

2019 年 3 月千葉大学大学院工学研究科博士後期 課程修了。博士(工学) 2018 年 3 月より浜松医科大学 光尖端医学教育センター 特任助教、同年4月より助教。2024年4月より改組により浜松医科大学 光医学総合研究所 助教となり現在に至る。光や超音波を使った生体計測の研究に従事。IEEE、日本音響学会、日本超音波医学会、電子情報通信学会会員。 超音波工学フェローや超音波専門委員会委員を担当。

研究者からのメッセージ

粘弾性計測は質的情報が収集できます。非接触な光学観察で新しい試料評価を実現しましょう。

私はこれまで超音波計測を使って体内の臓器や細胞単体の粘弾性特性の計測に取り組んできました。提案技術は超音波計測上欠かすことのできない超音波センサを計測から無くし、計測対象に触らずに粘弾性特性を計測することを目指しています。第一の応用として異物の混入を嫌う再生医療用の培養細胞の品質管理への応用を目指します。他にも、計測対象に光を照射できれば計測できる特性を活かして、真空環境やクリーン環境での粘弾性特性の計測にも応用できると考えています。多様な環境での実証をめざしていますのでさ、計測・検査ニーズを募集しています。