2020年度公募 seeds-0204 - 【四国】 装着感がなく、かつ、生活環境下で連続計測が可能な爪装着型ウェアラブルデバイスの実証実験及び製品化
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VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

装着感なく、常時計測が可能という性能を活かし、高齢者の見守り支援や、日常的な健康管理に活用

付け爪を応用したウェアラブルセンサは、装着感がなく、常時計測が可能であるため、生活環境下の計測が可能

従来のウェアラブルデバイスとして、胸部に装着するタイプやリストバンドタイプが製品化されていますが、発汗や装着感の問題から、入浴時や睡眠中を含む24時間の連続モニタリングに使用することは困難です。また、装着感があることから、生活環境下のありのままの計測になっていないおそれもあります。本研究にて製品化を目指す「爪装着型ウェアラブルデバイス」は、付け爪を応用したデバイスです。爪には、汗腺も感覚神経もないことから、従来デバイスの問題点であった発汗と装着感が解決され、生活環境下のありのままの計測が可能となります。

爪の微小なひずみの変化を検知し、心拍を測定に成功。今後の改良により、異なる生体情報の計測の余地あり。

明確なメカニズムは明らかになっていませんが、爪の微小なひずみの変化が心拍の変化が対応しています。「爪装着型ウェアラブルデバイス」では、爪のひずみの変化を電気信号に変換することで、心拍を計測します。すでに実験において、心拍の計測に成功しています。これによりセンサ素子への電力供給が不要な計測を実現できます。

USE CASE

最終用途例

生活環境下での常時計測が可能であるため、日常の体調管理及び見守りツールとして活用可能

USE CASE 01高齢者への常時装着が可能となるため、高齢者の体調管理ツール・見守りツールとして活用可能

APPLICATION

APPLICATION

介護施設での活用により、介護業務の効率化に貢献

装着感がないことから、入浴時や睡眠時も含めた24時間計測が可能となります。高齢者に装着させることで、24時間、高齢者の動きや体調の変化を把握し続けることができます。

MARKET

MARKET

ヘルスケアメーカ

高齢者向けデバイスを製造しているヘルスケアメーカのうち、デバイスの小型化を目指している企業であれば、技術と目的が十分マッチします。

STRENGTHS

強み

超小型の付け爪型ウェアラブルデバイスであるため、装着感がなく、常時計測が可能

STRENGTHS 01

センサへの電力供給を不要とし、デバイスの小型化を実現している

ひずみ計測に圧電材料を採用しているため、ひずみセンサへの電力供給を必要とせず、爪のひずみを計測しています。そのため、電池部分の小型化に成功しており、他類似技術よりも小型のデバイスの作製に成功しています。

TECHNOLOGY

テクノロジー

既にプロトタイプの作製に成功しており、実際に心拍の測定にも成功

TECHNOLOGY 01

男性親指サイズとして、既にプロトタイプを作製済み

付け爪型ウェアラブルセンサは、小型かつ薄型であることが重要です。そのため、容量の大きな電池を搭載することができません。これまでに、容量6mAhの小型電池にて動作可能な、男性親指サイズのプロトタイプを開発しました。このプロトタイプには、計測回路、無線回路、電池が内蔵されており、計測した心拍数を無線送信することが可能です。これまでに、爪に生じる心拍由来の微小ひずみ再現装置を用いて性能評価実験を実施し、約1週間の連続動作を達成しました。

(参考動画)
https://www.youtube.com/watch?v=e9PmGhCcQCA&t=13s
「JSTセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラム 新技術説明会 ~ヘルスケア関連~」(2019年5月30日開催)

PRESENTATION

共同研究仮説

「爪装着型ウェアラブルデバイス」の製品化に向け、小型化・計測精度の高性能化等に対応予定

共同研究仮説01

製品化に向けたさまざまな研究を共同で実施可能

実証実験等を通じて製品化に向けた研究を実施

現在、プロトタイプの作製に成功していますが、今後の製品化に向けては、製品の小型化・計測制度の高性能化などの技術向上に加え、製品としてのデザイン向上が求められます。共同研究の中では、技術向上、実証実験等を通じて、製品化に向けた研究を行います。

LABORATORY

研究設備

本開発を行う環境・設備

LABORATORY 01

デバイス作製の模様

特別な大型装置は不要です。現在は研究者自ら、部品の実装、ハンダ付けを行っています。製品化に必要な改良も、研究者自身の手で行っていくことが可能です。

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EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

石井耕平 香川高等専門学校 機械電子工学科
経歴

2013.3 東京大学大学院医学系研究科医学博士課程 修了, 博士(医学)取得
2013.4 香川高等専門学校機械電子工学科助教
2017.4 香川高等専門学校機械電子工学科講師

実績:
・受賞
第40回日本生体医工学会中四国大会,若手講演奨励賞,2017年
第2回COI学会,優秀賞,2019年
・知財
特許6774108, ウェアラブル脈波センサ
特開2018-121704, ウェアラブル脈波センサ

論文リンク:
・Nail Tip Sensor: Toward Reliable Daylong Monitoring of Heart Rate(2020), https://doi.org/10.1002/tee.23132
・Measurement of Micro-Strain in Nail Caused by Pulse Wave(2020), https://doi.org/10.14326/abe.9.31
・付け爪型脈波計を用いた生活環境下での心拍モニタリング(2018), https://doi.org/10.1541/ieejeiss.138.587

研究者からのメッセージ

装着感のない常時計測可能なウェアラブルデバイスの実用化に向けて、連携企業を募集しています。

付け爪型ウェアラブルデバイスは爪には感覚神経がないこと、汗腺がないことに着目した新たなウェアラブルデバイスです。従来のウェアラブルデバイスは時計型やリストバンド型など、皮膚に接触するものが主流でしたが、皮膚には感覚神経や汗腺が存在することから、皮膚への接触や発汗に伴う装着感が避けられません。一方、付け爪型ウェアラブルデバイスはこのような問題を生じず、さらに、人体には20枚の爪が存在することに着目すると、多点同時計測も可能となります。この技術は女性を中心に広く認知されているジェルネイル(付け爪の一種)に着想を得ており、計測回路、無線回路、電池を爪表面の付け爪に組み込みます。ジェルネイルと同様に4週間程度の期間、入浴・睡眠中を含む生活環境下において連続計測の実現を目標としています。
これまでに基本的な技術が確立できつつあり、現状では、無線通信関係のハードウェア、ソフトウェア開発の経験のある企業との連携を希望しています。その他にも本デバイスの実用化、上市に向けて協力関係を構築できる企業とのマッチングを期待しています。