疾病発症前のストレス状態を定量的に把握し、治療件数と抗生物質使用量を削減した疾病予防型飼養管理を実現
欧米を中心に抗生物質使用量削減とアニマルウェルフェア向上が国際的課題となり、国際獣疫事務局はストレスの定量評価と管理技術の確立を重要課題としている。農林水産省も家畜管理技術の高度化を推進しており、ストレス可視化技術は世界的に重要な研究テーマである。一方、日本の畜産現場では経営規模拡大と飼養者減少により個体管理が困難化し、乳房炎など泌乳期疾患が多発している。平成30年度には年間約38万件発生しており、発症後の治療から発症前のストレス把握による予防への転換が急務である。本技術は、疾病発症前のストレス状態を定量的に把握し、治療件数と抗生物質使用量を削減する疾病予防型飼養管理を実現するシステムである。