2024年度公募 seeds-5558 - 【関東】 地盤環境の流体流動特性の解明と利用方法の開発
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VISION

ビジョン

地盤環境中の流動流体現象

土壌・地下水中の物質の移動現象の解明

土壌・地下水中には、様々な物質が存在しており、汚染物質(VOCs、油、農薬、重金属類)ごとに移流・拡散の特徴が大きく異なります。本研究では、人の健康リスクや環境影響を評価するために上向流カラム試験や各種バッチ試験で汚染物質の吸脱着特性を把握し、地盤環境の現在から将来にわたる環境影響の予測のモデルの開発を行います。世界中で問題視される土壌汚染・地下水汚染の現場に適応したモデルによる迅速な対応・対策の提案を行っています。

USE CASE

最終用途例

地盤環境の流体流動特性の解明

USE CASE 01上向流カラム試験を用いた重金属類土壌の溶出特性の把握

APPLICATION

APPLICATION

動的環境を上向流カラム試験で再現し実環境での移動現象の評価

実際の汚染土壌や模擬汚染土壌を用いて、現場環境に準じた地盤環境中の溶出特性を上向流カラム試験を用いて評価しております。これにより、施工管理者は、適切な対応の選択が可能となり、環境管理が可能となります。

USE CASE 02産業副産物を用いた地盤改良による温室効果ガスの直接除去技術

APPLICATION

APPLICATION

土壌間間隙水へのCO2溶解促進

ケイ酸塩型の産業副産物を土壌改良でアルカリ環境となった土壌では、プロトンの作用で、CO2が溶解・除去されております。反応を利用し、温室効果ガス削減に向けた取り組みに関する研究開発を行っております。

USE CASE 03データ駆動解析による環境の本質の理解

APPLICATION

APPLICATION

歴史津波堆積物や河川堆積物中の元素の本質的な関係性の可視化

環境の負の影響は、時間とともにその痕跡が薄れていきます。複数の元素の関係性は、長期的に保管されております。本研究では、データ駆動解析を用いて元素間の本質的な関係性を可視化し評価を行っております。

STRENGTHS

強み

上向流カラム試験の応用

STRENGTHS 01

環境・材料に適応した上向流カラム試験の実施

上向流カラム試験は、規格化され研究開発で利用されています。重金属類を含んだ汚染土壌からの溶出特性を把握する方法が一般的ですが、本研究では、循環型資源(廃コンクリート、廃レンガ)の重金属類の溶出特性や吸着材(ラテライト、鉄鋼スラグ)の動的環境での吸着特性の評価に適したカラム試験が実施可能となります。

STRENGTHS 02

環境問題へのビックデータの活用

土壌・地下水の汚染問題が発生すると多くのモニタリングデータが集積されています。しかし、その多くが未利用のビックデータです。これまでの研究から土壌・地下水のデータ集積・解析を行い、現状の汚染状況の把握から将来予測につながる本質的な現象の解明が可能となります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

地盤環境中の流動流体の効果的な利用

TECHNOLOGY 01

地盤環境のVOCs浄化技術向上に向けたカラム試験

地盤環境中のVOCsの浄化にバイオレメディエーションが用いられ、多くの実績が報告されています。しかし、現場である地盤中で形成される孔隙構造・流路は、浄化処理において不明確であり、浄化の効果の良しあしを決める要素となります。本研究では、従来バッチ式で行われる浄化に関わる浄化菌の生育環境を動的環境を再現して行い、地盤環境の最適条件を検討することが可能となります。

PRESENTATION

共同研究仮説

地盤環境に関する問題解決に向けたお手伝い

共同研究仮説01

動的環境下での物質の移動現象

多目的な環境問題解決に向けたカラム試験

地盤環境は、一様でなく、地質的な違いやこれまでの利用状況に応じて多種多様です。そのひとつひとつの地盤環境の問題にカラム試験などの動的条件の試験は、環境を再現する方法として最適な手法です。重金属類、VOCsの移動現象・吸脱着に環境問題解決に向けてお手伝いいたします。

共同研究仮説02

潜在的な環境問題への挑戦

データ駆動解析を用いた将来予測

データ駆動解析は、本質的なデータを可視化することです。例えば、繰り返される津波は、時間経過とともに過去の記録が見えにくくなりますが、分析と解析により可視化可能となりました。未利用のビックデータから潜在的な情報を可視化することで、現状の把握、将来予測につながるプロセスが抽出できるかもしれません。

RESEARCHER

研究者

中村謙吾 埼玉大学理工学研究科 助教
経歴

[経歴]
2013年 京都大学大学院 工学研究科都市環境工学専攻 後期博士課程 修了(学術特別研究員)
2013年~2014年 (独)産業技術総合研究所 地圏資源環境部門 地圏環境リスク研究グループ 特別研究員
2014年~2015年 東北大学環境科学研究科 教育研究支援者
2015年~2022年 東北大学環境科学研究科 助教
2022年~ 埼玉大学大学院理工学研究科 助教
[実績]
1.科研費(代表のみ記載:計5件)
2.環境研究総合推進費(計3件)
3.寄付金(計7件)
4.受託研究または共同研究:JICA(モンゴル:2016-2020、ボツワナ:2017-2022)、SATREPS(エルサルバドル:2016-2022、ベトナム:2017-2023)、他民間企業
[Website]
大学HP:https://s-read.saitama-u.ac.jp/researchers/pages/researcher/wIaePPBF
Researchmap:https://researchmap.jp/7000014672

研究者からのメッセージ

地盤環境の流体流動特性の解明と利用方法の開発

地盤環境に関わる様々な環境問題について取り組んでおります。カラム試験を用いた流体流動による地盤環境の改善、データ駆動解析によるデータの可視化など基礎的な研究開発から応用研究と多くの課題が環境問題にはありますが、次の社会形成にむけた研究開発を一緒に望んでいただける企業の方を探しております。