2024年度公募 seeds-5551 - 【関東】 異なる周波数を重畳した超音波による経皮薬剤投与デバイス
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VISION

ビジョン

注射に代わる生体高分子医薬の無針経皮投与の実現

常時必要な点滴や注射が困難な環境での経皮パッチ式の薬剤投与

本技術を用いることで、針なしで生体高分子医薬を経皮投与することを実現する。これにより、常時点滴や注射が必要な指定難病や生活習慣病の患者負担を軽減する。さらに、注射が使用できない衛生環境や医療従事者のいない状況でも生体高分子医薬品を投与することが可能となると期待できる。さらにヒト医療のみでなく家畜やペットの治療、さらに美容への応用など幅広い経皮投与デバイスを超音波技術により確立する。

USE CASE

最終用途例

針なしでの経皮からの薬剤投与

USE CASE 01低侵襲で生体高分子医薬を経皮投与

APPLICATION

APPLICATION

注射の代替

指定難病や生活習慣病の患者、衛生環境の悪い環境や医療従事者のいない環境での投与、家畜やペットの治療、美容などへの応用を想定

STRENGTHS

強み

低侵襲の投与方法であり、産業廃棄物を出さない。

STRENGTHS 01

超音波の周波数を制御して効率向上

異なる周波数の超音波を重畳することで、これまでの経皮超音波投与と比較して飛躍的に投与効率の向上した投与方法を確立した。

TECHNOLOGY

テクノロジー

kHzとMHz帯の超音波の順次照射

TECHNOLOGY 01

投与効率を向上して安定な投与を実現

異なる周波数のち超音波を照射することで、超音波の複数の現象を用いた投与方法を実現した。具体的には、kHz帯の超音波により発生するキャビテーションで角質層に注射による投与の1/100の小さな穴を開け、MHz帯の超音波により発生する音響流などの効果によりこれまでムラの激しかった超音波投与と異なる安定した生体高分子投与メカニズムを確立することに成功した。

PRESENTATION

共同研究仮説

基本原理を確立したので、デバイス製作企業とデバイスの具現化、および製薬企業と投与薬剤候補の模索

共同研究仮説01

ウェアラブル経皮投与デバイスの開発

本技術のウェアラブル化を目指す

これまで異なる振動子を用いていた投与デバイスを一つの振動子から投与可能とし、駆動に必要な周波数や出力の制御をコンパクトにパッケージング化する。

共同研究仮説02

薬剤の特性と投与深さとの関係評価

超音波の周波数や出力などの照射条件と薬剤の有効性の比較

薬剤の特性には分子量や表面電位など皮膚との親和性が異なる。それぞれ所望の薬剤がどれくらい皮膚に浸透するか、また効果があるかを検討するための実験検討を実施する。

RESEARCHER

研究者

倉科佑太 東京農工大学 工学研究院 先端機械システム部門 准教授
経歴

経歴:2017年慶應義塾大学 大学院 開放環境科学専攻 博士後期課程修了、博士(工学)。2017年4月慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 助教、2018年7月東京工業大学 物質理工学院材料系 ライフサイエンスコース 助教、2022年4月より東京農工大学工学部機械システム工学科 准教授。
専門分野:超音波・マイクロ/ナノ加工・ソフトマテリアル・バイオエンジニアリング
HP:https://tuat-kurashina.jp/

研究者からのメッセージ

すべての人に健康をもたらすことができる薬剤投与方法の構築に

誰もが健常者と同じ生活を送れる社会を構築できることを願って本研究を続けております。なにか産学連携により社会貢献につながるようなことがありましたら、ご連絡いただけるとうれしいです。