2023年度公募 seeds-4797 - 【中部】 大電力ワイヤレス給電の低ノイズ化
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VISION

ビジョン

EVバッテリの大容量化に応える低ノイズな大電力ワイヤレス給電

安全なワイヤレス給電を実現するための漏えい磁界低減

大電力ワイヤレス給電システムの実用化に向けて,大きな課題の1つが「漏えい磁界」です。ワイヤレス給電から生じる漏えい磁界は,周辺の無線通信機器への混信妨害の原因となるため,実用化に向けては電波法が定める漏えい磁界許容値を満足する必要があります。また,強い漏えい磁界は人体にも影響するため,人体防護指針満足する必要があります。本開発では,これらの漏えい磁界を抑制しつつ大電力化が可能なワイヤレス給電システムを開発します。

USE CASE

最終用途例

循環バスのワイヤレス給電化

USE CASE 01電動循環バスの低コスト化

APPLICATION

APPLICATION

停留所毎にバッテリを急速充電

バスなどの大型車両の電動化にあたっては,大容量のバッテリを搭載する必要があることから,バッテリのコストが増大する問題があります。大電力ワイヤレス給電により,停留所ごとに充電を実現します。

MARKET

MARKET

バス製造メーカ

USE CASE 02普通自動車(EV)の超急速充電対応

APPLICATION

APPLICATION

有線充電器と同等の速度で充電可能なワイヤレス給電

商業施設や高速道路のSA, PAにおいて短時間でバッテリの充電が可能なワイヤレス給電システムを実現します。

STRENGTHS

強み

電源回路方式により低ノイズなワイヤレス給電を実現

STRENGTHS 01

デジタル電源とアナログ電源技術の融合により低ノイズな電源

従来の方形波状電圧を出力する電源では,電源が出力する高調波成分により不要な漏えい磁界が発生します。本技は,デジタル電源とアナログ電圧を出力する回路を組み合わせることで,不要な漏えい磁界の発生を抑制することが可能です。

TECHNOLOGY

テクノロジー

低ノイズな電源回路の開発

TECHNOLOGY 01

高周波マルチレベル線形増幅回路の実現

デジタル電圧を出力するマルチレベルインバータと,アナログ電圧を出力する線形増幅回路を組み合わせることで,高調波を含まない電源システムを開発します。本回路を1次側電源システムと2次側電源システムに適用することで,大電力伝送時でも低ノイズなワイヤレス給電システムを実現することが可能です。

TECHNOLOGY 02

低ノイズなワイヤレス給電用コイルの開発

電気エネルギーから磁気エネルギーへの変換を担うワイヤレス給電用コイルの構造によって,発生する漏えい磁界強度が異なります。伝送コイルの形状により,発生する磁界を相殺することで漏えい磁界の低減を実現します。

PRESENTATION

共同研究仮説

大電力ワイヤレス給電システムの開発

共同研究仮説01

電源回路の共同開発

製品化に向けた技術開発

ワイヤレス給電システムの電源回路に着目して共同で研究開発を行います。特に,実用化を目指して本回路を実現するための制御の組み込みや主回路の設計技術に関する研究を行います。

共同研究仮説02

ワイヤレス給電システムの開発支援

伝送コイルの電気・磁気設計

ワイヤレス給電に使用する伝送コイルを電磁界解析により解析し,低ノイズ化や高効率化に向けた支援を行います。

RESEARCHER

研究者

日下 佳祐 長岡技術科学大学 産学融合トップランナー養成センター
経歴

■経歴
2015年ー2016年 スイス連邦工科大学ローザンヌ校 研究生
2016年 長岡技術科学大学 工学研究科博士後期課程 修了
2016年ー2018年 長岡技術科学大学 産学官連携研究員
2018年ー2021年 長岡技術科学大学 電気電子情報系 助教
2021年-現在 長岡技術科学大学 産学融合トップランナー養成センター 特任講師
■研究室HP
https://eclab01.nagaokaut.ac.jp/

研究者からのメッセージ

電源ケーブルがない世界を目指しましょう

ワイヤレス給電は決して遠い未来の技術ではありません。数kWレベルのワイヤレス給電の実用化はもう始まろうとしています。しかし,数kW程度の電力では様々なアプリケーションに適用するにはまだまだ電力が不足しています。ぜひ,本技術により大電力のワイヤレス給電を実現し,本当に便利な世界をともに作っていきましょう。