1000℃以上でも比強度の高いクロム-シリコン系耐熱材料
発電の更なる高効率化のため,高融点元素を用いた超高温耐熱材料の開発が必要となっています。Crは融点が適度に高く,製造性と高温強度を両立するポテンシャルがあります。そこで,耐酸化・窒化性のためにSiを添加したCr系合金を設計し,ミクロ組織制御をすることで,1000℃~1200℃の高温域で高比強度の材料開発を目指します。
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ビジョン
発電の更なる高効率化のため,高融点元素を用いた超高温耐熱材料の開発が必要となっています。Crは融点が適度に高く,製造性と高温強度を両立するポテンシャルがあります。そこで,耐酸化・窒化性のためにSiを添加したCr系合金を設計し,ミクロ組織制御をすることで,1000℃~1200℃の高温域で高比強度の材料開発を目指します。
最終用途例
APPLICATION
熱機関の効率は高温ほど高いため,より高温環境に耐えられる耐熱材料を開発することが求められています。Cr系合金で発電機や航空機エンジンの高効率化を目指します。
強み
Crの融点は既存のNiと将来の利用が期待されるNb,Moとのギャップを埋める存在であり,製造プロセスにおいて優位と考えられます。さらに,Crは低比重で,比強度が高い特徴を有します。(論文URL: https://doi.org/10.1016/j.intermet.2019.106526)
テクノロジー
状態図は合金設計の地図の役割を果たす重要な情報です。高融点の実験は難易度が高く,信頼性の高い報告が少ない中,クロム-シリコン系状態図を決定して状態図の国際学術雑誌に掲載されています。また,既存のNi基超合金を超える高温比強度であることを,金属間化合物の国際学術雑誌や国内外の学会で報告しています。このように,クロム-シリコン系合金を開発する基盤が整備されています。
共同研究仮説
利用部材の絞り込みとそれに基づく必要特性の評価を実施する共同研究を希望しています。候補の業界は材料メーカー,重電メーカー,航空機メーカーなどです。
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研究者
2005年-2007年 日本学術振興会特別研究員PD
2007年 – 2015年 東北大学 大学院工学研究科,助教
2015年 – 東北大学 大学院工学研究科,准教授
Researchmap URL: https://researchmap.jp/read0103295