2022年度公募 seeds-3051 - 【東北】 熱機関の高効率化を目指した比強度の高いクロム系耐熱材料の開発
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VISION

ビジョン

1000℃以上でも高比強度な材料の開発を目指す

1000℃以上でも比強度の高いクロム-シリコン系耐熱材料

発電の更なる高効率化のため,高融点元素を用いた超高温耐熱材料の開発が必要となっています。Crは融点が適度に高く,製造性と高温強度を両立するポテンシャルがあります。そこで,耐酸化・窒化性のためにSiを添加したCr系合金を設計し,ミクロ組織制御をすることで,1000℃~1200℃の高温域で高比強度の材料開発を目指します。

USE CASE

最終用途例

発電や航空機エンジンの高効率化を目指して

USE CASE 01耐熱材料の耐用温度向上によりタービンの高効率化を実現する

APPLICATION

APPLICATION

発電機や航空機エンジンの高温部材

熱機関の効率は高温ほど高いため,より高温環境に耐えられる耐熱材料を開発することが求められています。Cr系合金で発電機や航空機エンジンの高効率化を目指します。

STRENGTHS

強み

製造性と高温比強度の両立

STRENGTHS 01

適度に高い融点で製造性を実現,低比重のため比強度が高い

Crの融点は既存のNiと将来の利用が期待されるNb,Moとのギャップを埋める存在であり,製造プロセスにおいて優位と考えられます。さらに,Crは低比重で,比強度が高い特徴を有します。(論文URL: https://doi.org/10.1016/j.intermet.2019.106526)

TECHNOLOGY

テクノロジー

状態図に基づくミクロ組織設計

TECHNOLOGY 01

クロム-シリコン系状態図に基づいた共晶組織の制御

状態図は合金設計の地図の役割を果たす重要な情報です。高融点の実験は難易度が高く,信頼性の高い報告が少ない中,クロム-シリコン系状態図を決定して状態図の国際学術雑誌に掲載されています。また,既存のNi基超合金を超える高温比強度であることを,金属間化合物の国際学術雑誌や国内外の学会で報告しています。このように,クロム-シリコン系合金を開発する基盤が整備されています。

PRESENTATION

共同研究仮説

次世代耐熱材料を開発しよう

共同研究仮説01

実用化に向けた性能評価

部材の絞り込みと必要特性の評価

利用部材の絞り込みとそれに基づく必要特性の評価を実施する共同研究を希望しています。候補の業界は材料メーカー,重電メーカー,航空機メーカーなどです。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

大森 俊洋 東北大学 大学院工学研究科
金属フロンティア工学専攻(准教授)
経歴

2005年-2007年 日本学術振興会特別研究員PD
2007年 – 2015年 東北大学 大学院工学研究科,助教
2015年 –      東北大学 大学院工学研究科,准教授
Researchmap URL: https://researchmap.jp/read0103295

研究者からのメッセージ

新しい耐熱材料の実現を目指して

これまで大きな注目を浴びてこなかったクロム合金で新しい耐熱材料を目指します。水素発電も含め,高効率発電システムの構築を通してカーボンニュートラルに寄与したいと考えています。