2022年度公募 seeds-2415 - 【関東】 難発現・難機能選抜な産業用酵素を改良するための進化工学プラットフォームの開発
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VISION

ビジョン

「惜しい産業用酵素」の機能改良を可能とする技術の開発

あらゆる産業用酵素も機能改良できる技術へと展開

産業用酵素の中には、生きた細胞を利用した進化分子工学スキームに適用できないものが多数存存在します。たとえば、❶生体構成分子を「分解」するプロテアーゼやリパーゼといった発現毒性のある酵素、❷還元的である細胞内では形成できないジスルフィド(S-S)結合を持つ酵素、❸細胞膜を通過しない、あるいは通過しても細胞内生理ネットワークとコンフリクトする化合物を基質とする酵素が挙げられます。本研究によって、進化工学の適応範囲をこれら難発現・難機能選抜酵素まで広げることで、多くの有用な産業用酵素の市場競争力を向上させる改良が可能になると期待されます。

USE CASE

最終用途例

診断・食品加工・洗剤などに使われる酵素の大腸菌発現と機能の迅速改良

USE CASE 01高度S-S結合含有酵素の大腸菌内での安定化と高機能化

APPLICATION

APPLICATION

S-S結合依存性の減少によるリパーゼの細胞内発現

本技術を活用することで、リパーゼのようなS-S結合含有酵素のS-S結合依存性を減らし、活性を維持したまま細胞内でも安定に発現する酵素へと作り変えれると期待されます。

STRENGTHS

強み

細胞の生理ネットワークから脱却した環境でのタンパク質機能改良

STRENGTHS 01

大腸菌ペリプラズムを利用した「酵素進化工学の理想型」

大腸菌ペリプラズムは、安定的なタンパク質の発現と遺伝子の増幅といった「進化容器の特性」と内在の生理ネットワーク由来の共雑物がほとんどなく、容易に化学組成を操作することできる環境「無細胞系」の良さを全て合わせ持つ環境です。そのため、さまざまな環境条件で迅速に産業用酵素の改良が可能となります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

化学組成を容易に操作できるペリプラズムの特性を活かした酵素の機能改良

TECHNOLOGY 01

ペリプラズム提示技術を利用した酵素への夾雑イオン耐性の付与

膜タンパク質を介してペリプラズムに酵素をDisplayすることで、細胞を破砕することなく迅速に酵素活性を評価することが可能になるうえ。酵素は細胞に繋がれた状態のため、その活性と酵素をコードする遺伝子がダイレクトにリンクしており、選抜した優良変異体の遺伝子は安定に増幅され回収することができます。これを利用し、ペリプラズムにおいて金属タンパク質の進化工学を実施し、その活性を阻害する共雑金属イオンが環境中に存在していても十分な活性を示せるようになった変異体を取得いたしました。この成果を,2022年度遺伝学会第94回大会で口頭発表したところ高い評価を得ることができました。

PRESENTATION

共同研究仮説

産業用酵素の市場競争力向上を支援します

共同研究仮説01

実用性能を指向した産業酵素の機能改良

ペリプラズム提示技術による産業用酵素の機能改良

産業用酵素を開発・利用している企業で、細胞内での発現性や機能選抜に悩まされていたり、酵素に劣悪環境への耐性をつけるなど付加価値を足したいと場合など、本技術を適用することで高効率に改良することができるので是非共同研究をご検討ください。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

関 貴洋 早稲田大学 理工学術院総合研究所
(次席研究員(研究所講師))
経歴

2016年4月〜2017年3月 日本学術振興会特別研究員 DC2
2017年4月〜2018年3月 日本学術振興会別研究員 PD
2017年5月〜2017年10月 スウェーデン ウメオ大学 客員研究員
2018年4月〜2022年3月 千葉大学大学院工学研究院 特任研究員
2022年4月〜現在 早稲田大学理工学術院総合研究所

次席研究員(研究院講師)