2021年度公募 seeds-2239 - 【関東】 抗生物質代替化合物の探索
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VISION

ビジョン

特定の細菌のみを対象とする抗菌物質発見

特定の細菌のみを対象とする抗菌物質発見手法の開発と実践

抗菌剤はその効果が特定の細菌に限定されておらず、感染症の原因菌のみならず有用な人常在菌も殺菌対象となっているため、その常用による抗生物質耐性菌の出現など様々な問題が生じている。また、抗生物質は養鶏、養豚などの畜産、ブリなどの漁業における養殖、農業分野における土壌改善などにおいても盛んに用いられている。近年の研究において、それらの利用がヒトへの影響についても議論がなされている。

本研究では、化合物構造と、その化合物の抗菌スペクトルを学習することで、任意の化合物の抗菌スペクトルを予測する機械学習モデルを構築する。モデルの正当性は、モデルにより予測された抗菌物質が実際に予測した抗菌スペクトルを示すのかを実験的に検証することで証明する。モデル検証は特定の細菌のみを殺菌する新規の物質開発と直結する。本研究提案によって実現する、機械学習分野の知見を利用した効率的な抗生物質デザイン手法およびその研究成果が、畜産、漁業、農業、医薬分野それぞれに非常に大きなインパクトとなることを目指します。

USE CASE

最終用途例

既存抗菌剤に代わる特定細菌を対象とした抗菌素材の開発

USE CASE 01開発抗菌素材の養殖や土壌改良への適用

APPLICATION

APPLICATION

養殖・農業分野での土壌素材として実用化、製品化候補素材の市場投入を目指す。

細菌種別に殺菌作用を持つ候補物質を探索することが可能になるため、「どの細菌を」、「どの場所で」、殺菌するのが最も利幅になるか、養殖事業者、農業土壌素材を扱う事業者等と協力し、事業化に適した候補素材の探索を行う。

STRENGTHS

強み

ヒトにおいて1000種類40兆個体もの細菌が共生しており、近年データを活用した研究により様々な役割が明らかにされている。

STRENGTHS 01

化合物構造とその抗菌スペクトルを学習させた機械学習の生成モデルを利用

機械学習により殺菌作用をもつ化合物構造を、細菌種毎に学習し、この機械学習モデルを用いることにより、様々な抗菌スペクトルをもつ薬剤をデザインできる。抗菌スペクトルの予測には計算機を用いることで機械学習分野の知見を利用し、効率的に行うことができる。

TECHNOLOGY

テクノロジー

データ活用による特定の細菌のみを対象とする抗菌物質発見

TECHNOLOGY 01

化合物構造とその抗菌スペクトルを学習させた機械学習の生成モデルを利用

特定の細菌のみを対象とする抗菌物質を探索するため、機械学習により殺菌作用をもつ化合物構造を、細菌種毎に学習し、この機械学習モデルを用いることにより、様々な抗菌スペクトルをもつ薬剤をデザインできる。抗菌スペクトルの予測機を作成し、用いることで機械学習分野の知見を利用できる。

PRESENTATION

共同研究仮説

特定の細菌のみを対象とする抗菌物質発見

共同研究仮説01

より使いやすい安全な抗菌物質の探索

既存の抗菌剤はその効果が特定の細菌に限定されておらず、感染症の原因菌のみならず有用な人常在菌も殺菌対象となってしまっているため、問題もあります。特定の細菌のみを対象とするより使いやすい安全な抗菌剤を一緒に探索しましょう。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

山田拓司 東京工業大学生命理工学院准教授
経歴

2007年京都大学大学院理学研究科博士課程修了 理学博士。
京都大学化学研究所助手、ドイツ欧州分子生物学研究所研究員、東京工業大学大学院生命理工学研究科講師を経て、2016年より現職。
2015年株式会社メタジェンを共同設立、同社取締役副社長を兼任。
2019年株式会社dygzime取締役に就任。
2020年メタジェンセラピューティクス株式会社取締役に就任。
2020年令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)受賞。