2021年度公募 seeds-2087 - 【東海】 人工衛星の自律的な画像認識と姿勢制御による効率的なリモートセンシング
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VISION

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人工衛星の自律的な画像認識と姿勢制御による効率的なリモートセンシング

小型衛星をはじめとした人工衛星の自律的な画像認識技術と姿勢制御技術を融合させ効率的なリモートセンシングを達成します。

衛星から地上を観測する際に、雲などの観測対象の障害となり撮像を効率的に行えないことがあります。このような場合、一度、地上局に画像をダウンリンクして、撮像の目的を達成できたか地上局にて人間が確認したうえで、再撮像のコマンドを衛星に送信する必要があり、地上局での画像の取得に時間を要してしまいます。
そこで、本研究では人工衛星の姿勢制御技術と自律的な画像認識技術を融合させ効率的な衛星運用、さらにはリモートセンシングを達成します。本研究では多様な観測対象を認識するのではなく、雲などの観測の障害に絞って認識させることで、軽量なネットワークでの画像認識を行います。さらに姿勢制御技術と合わせて自律的に障害を避けて観測します。

USE CASE

最終用途例

人工衛星の自律的な画像認識と姿勢制御による効率的なリモートセンシング

USE CASE 01雲を避けた観測姿勢の制御による効率的な地上観測

APPLICATION

APPLICATION

地上局からの指令をまたず、雲を避けて観測可能なところから優先的に観測する

衛星から望遠鏡で地上を観測する際に、雲などの観測対象の障害となり撮像を効率的に達成できないことがあります。本研究で目指す手法では、地上局からの指令をまたず雲を避けて観測可能なところから優先的に観測可能なため、一度、地上局に画像をダウンリンクして、撮像の目的を達成できたか確認したうえで、再撮像のコマンドを衛星に送信ということが必要ありません。短い時間で必要な画像の取得を行うことができます。

USE CASE 02衛星と地上の光通信

APPLICATION

APPLICATION

雲を検知し通信可能な地上局を自律的に判断し効率的に通信を行う

光通信で衛星から地上局に情報を送信する際に雲が障害となることがあります。取得画像から雲の位置を判断し姿勢制御を行うことで、雲に邪魔されない地上局を自律的に認識し光通信を行うことを可能とします。

USE CASE 03ダウンリンクデータの自律的な機上での選別

APPLICATION

APPLICATION

優先度の高い画像から自律的に判断しダウンリンクする

リモートセンシングなどで得られた画像は、雲などにより目的とする地域を捉えることができていないことが多々あります。衛星で自律的に雲の画像を認識し、衛星の姿勢・軌道推定情報と合わせることで、必要な地上画像情報を捉えることができているか機上で判断し選別することで、効率的に画像を地上局にダウンリンクすることができます。

STRENGTHS

強み

2022年打ち上げ予定の小型衛星(CubeSat)にて
宇宙での実証を目指しています

STRENGTHS 01

アルゴリズムの構築だけでなく、軌道上で用いることを前提に研究開発を進めています。実用を考えて宇宙実証も目指しています。

連結された超小型衛星を回転・分離し推進機を用いずに編隊を形成する新しい原理の編隊形成手法の実証を行う予定です。この衛星において、衛星間の通信技術の実証や画像認識技術の実証も目指しており、これらの技術実証をもとに観測を複数の衛星で分担する効率的なリモートセンシングといった研究開発にも挑みたいと考えています。

TECHNOLOGY

テクノロジー

オンボードにも搭載可能な画像認識

TECHNOLOGY 01

衛星でも搭載可能なアルゴリズム

放射線に比較的強いが低スペックのオンボード計算機にも搭載可能なように、雲という観測の障害となるもののみに画像認識の対象を絞り、機上での認識と判断を可能としました。さらに姿勢制御技術を合わせることで、画像認識、判断、制御、画像取得までを地上局の判断なしで機上で実行します。

PRESENTATION

共同研究仮説

衛星をより賢く、実証も視野にいれた研究開発を進めて頂ける
パートナーを探しています

共同研究仮説01

宇宙で用いる技術には軌道上での実証が欠かせません。実証も視野にいれた新たな技術の研究開発を一緒に進めて頂けるかたを希望しています。

人工衛星に用いる技術について、宇宙実証も視野に入れて一緒に研究開発を進めて頂ける方を探しています。どうぞよろしくお願い致します。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

稲守孝哉 名古屋大学大学院工学研究科
経歴

2012年 東京大学 大学院工学研究博士課程 航空宇宙工学専攻 修了

2012年~2014年 日本学術振興会特別研究員(PD) 

(2013年~2014年 ロシア宇宙研究所(IKI) 研究員)

2014年~2016年 東京大学大学院工学系研究科 助教

2016年~2020年 名古屋大学大学院工学研究科 講師

2020年~ 名古屋大学大学院工学研究科 准教授