最適な防汚塗料の選定による燃費向上を目指して
人類による石油の大量消費は、大気中の二酸化炭素濃度上昇と地球温暖化を引き起こし、人類社会の存続を脅かす大きなリスクです。国際海運から排出される二酸化炭素は、世界全体から排出される二酸化炭素の総排出量の約2%を占め、今後さらに増大すると予測されています。近年では、国際海事機関(IMO)による大型外航船の二酸化炭素排出規制が始まるなど、国際海運の低炭素化に対する政治的な要請が大きくなっています。
船舶の船底へのフジツボや藻類等の生物付着は、船舶の燃費の低下させる主要因として知られています。生物付着を防ぐため、様々な船底塗料がメーカー各社から発売され、その市場規模は国内外を含めると約1100億円と推定されています。防汚塗料の効果は、船舶の運行状況や航路に応じて大きく異なりますが、市場に存在する様々な船底塗料の中から、顧客の船舶にどの塗料が最も適しているのかを高精度かつ短期間に判定するサービスはこれまでありませんでした。我々は、次世代シークエンサーを用いたDNA分析法を用いて、個々の船舶に最適な防汚塗料を選定するサービスを提供します。