2021年度公募 seeds-1943 - 【近畿】 新規な構造を有する第4級アンモニウム塩の合成手法の開発および化合物ライブラリーの構築
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VISION

ビジョン

第4級アンモニウム塩の潜在能力を引き出す有機合成化学と
分子ライブラリー構築

機能性分子としての第4級アンモニウム塩にスポットライトを当てる

これまで有機化学研究の多くは中性分子に注がれてきた。その一方、取り扱いの難しさからイオン性分子の活用は遅れてきた。本研究では第4級アンモニウム塩にスポットライトを当て、触媒化学のエッセンスを取り込み、次世代機能性アンモニウム塩の創出に向けて、研究を行う。
すでに我々の分子の機能調査を始めており、今までにない生物活性などが見つかっている。しかし、アンモニウム塩の応用先は生物応用にとどまらない。イオン性を活かした新たな素材としての活用も期待される。
本研究の特色は、アンモニウム塩の合成研究という基礎研究に立脚した内容でありながら、多種多様な構造を有するアンモニウム塩を提供し、望む機能を発現すべく、分子合成を達成する点にある。特に合成手法開発が強みであり、シード分子が見つかった際には最速で構造活性相関など次のステージの研究に展開できる。ヒットした後にこそ真価を発揮する分子ライブラリーを提供し、研究を行える点が強みである。

USE CASE

最終用途例

材料分野・ヘルスケア分野・有機合成を用いる企業全般

USE CASE 01材料系企業への応用

APPLICATION

APPLICATION

材料系企業で用いる新たな電解質材料へ

リチウムイオン電池や太陽電池の更なる高機能化を目指している材料系企業が用いることができる新しい電解質材料に応用する。

USE CASE 02ヘルスケア系企業への応用

APPLICATION

APPLICATION

ヘルスケア系企業で用いる新たな健康用商品へ

界面活性剤を用いる化粧品や洗剤を開発しているヘルスケア系企業、抗菌性を付与したポリマーなどを製造する高分子材料メーカーにて応用を目指す。

USE CASE 03化学系企業への応用

APPLICATION

APPLICATION

化学系企業で用いる新たな試薬へ

農薬や有機分子試薬の製造販売を行う化学企業などで販売される新しい試薬応用を目指す。

STRENGTHS

強み

未来を見据えたアンモニウム分子ライブラリー

STRENGTHS 01

ヒット分子発見から加速する研究展開が可能である。

申請者が開発した手法により、従来方法では合成困難な多彩な構造を有する第4級アンモニウム塩を提供することができる。化合物ライブラリーからヒット分子が見出された場合には、ヒット分子と類似構造を有する化合物群を系統的に合成し、タイムリーに提供できることが本提案の特徴点である。

TECHNOLOGY

テクノロジー

第4級アンモニウム塩の広範な適用性

TECHNOLOGY 01

構造が明確に決まったイオン性分子としての応用が可能

第4級アンモニウム塩はニッチな化合物であり、既知分子が少ないながら、多様な構造がとりうる分子群である。すなわち望む機能を発現するために、必要な構造を構築することが可能である。さらに既知分子が少ないため、特許戦略上有利である。

PRESENTATION

共同研究仮説

第4級アンモニウム塩:テンバガー分子の可能性

共同研究仮説01

我々のアンモニウム分子を皆様の選択肢へ

現在、様々なアンモニウム分子を合成しています。会社が有している化合物ライブラリーとは異なる我々の分子群をぜひ試してみませんか?
皆様がお持ちの評価系で試していただければ、面白い機能出ると確信しています。研究を行なっている実感です。機能が見えてきた際には、企業が欲しいと思うレベルまで我々が責任を持って取り組みます。
なお企業との共同研究は行っておらず、契約上の制限もありません。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

村上 慧 関西学院大学理学部
経歴

2012京都大学大学院工学研究科材料化学専攻博士後期課程修了 博士(工学)の学位を取得
2012-2013 日本学術振興会特別研究員(PD)
2013-2014 京都大学白眉センター特定助教
2014-2016 名古屋大学物質科学国際研究センター助教
2016-2020トランスフォーマティブ生命分子研究所特任准教授
2020-現在 関西学院大学理学部准教授(研究室主宰)
2020-2022 科学技術振興機構 (JST) さきがけ研究者(兼任)

研究者からのメッセージ

10年後に世界が真価に気づく〜第4級アンモニウム分子〜

ニッチな研究分野として認識されてきた第4級アンモニウム分子を徹底的に研究し、有機合成化学の主役に持ち上げます。そのためには、機能創出が欠かせません。誰も着目していないこの分野のパイオニアになるべく、研究を進めていきます。未知が詰まった第4級アンモニウム分子を一緒に育てていきませんか?