施設利用者に禁止や命令による不快感、金銭的なインセンティブを与えることなく、ピークシフトに自然と誘導します
少子化・超高齢化の進んだ我が国では、国内の生産活動を中心となって支える生産年齢人口比率が減少の一途を辿っています。そのため、増加し続ける高齢者層に対する様々な支援(介護、送迎など)を少ない生産年齢者層が担わなくてはならず、生産年齢者層が本来行うべき生産活動への影響が懸念されます。現在、生産年齢人口比率低下への対策例として、自動化システム、ロボット、AI(人工知能)、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの導入が進められていますが、今後、我が国における生産年齢人口比率がさらに低下することに鑑みると、これまで以上の対策が必要になると考えられます。本研究開発では、生産年齢人口比率がさらに低下する将来を見据えて、利用者の需要が集中しやすい施設を対象として、時間的かつ空間的なピークシフトに自然と誘導できるようなシステムを実現します。本システムにより、利用者側の需要を分散させることで、スタッフ配置の最適化・経費削減に加えて、ピーク需要に合わせた施設側への多大な設備投資(建造物、設置機器など)の削減、さらには我が国の抱える問題の一つであるサステナビリティ(持続可能性)の向上を目指します。