2021年度公募 seeds-1722 - 【東海】 減圧マイクロ波乾燥によるコオロギ粉末の高品質化と有用成分の探索
  • 食品・農業
  • 素材
  • 化粧品
  • 化学
  • 生物学
  • 医療・ヘルスケア
  • 「食」課題(安全性・飢餓等)
  • 高品質/機能性食品
  • 新素材/高付加価値素材
VISIONビジョン

このシーズに
問い合わせる

VISION

ビジョン

昆虫食品を”美味しく、機能的に”アップデートしていく

昆虫食品を食産業として成長させていくために、ヒトの嗜好に寄り添った研究開発が不可欠

世界的な人口増に伴い増大するタンパク質需要への対応として、代替タンパク質の普及は喫緊の課題とされています。なかでも、昆虫は低コスト・高効率でタンパク質生産ができる素材と考えられ、現在、世界各国で利用の検討が進められています。しかしながら、コオロギなどの昆虫は独特の風味を持ち、食品として用いる場合にその用途が限られているのが現状です。このことは、他の素材を活かした食品や、昆虫素材を高濃度配合したタンパク質源の開発において、大きな課題となっています。消費者が、昆虫を自然に食卓に並べ、抵抗感なく食べるためには、味や香りの改善が求められます。私たちの研究チームでは,このような風味の原因となる物質を分析し、風味改善に有効な生産・加工技術の開発を進めています。検討技術の一つとして減圧マイクロ波加熱を用い、高品質なコオロギパウダーの加工を目指しています。また、同時にコオロギ由来のエッセンシャルオイルの抽出も試み、その中に含まれる有用成分の探索も行っています。

USE CASE

最終用途例

食品・農業・ヘルスケア分野で昆虫素材の利用可能性を開拓する

USE CASE 01食品利用

APPLICATION

APPLICATION

風味低減により幅広い食品への添加を可能とする

現在流通しているコオロギパウダーは独特な強い風味を持っており、食品利用における問題の一つとなっています。このような風味の問題を改善することで、コオロギを高濃度含むパンやパスタなどの開発にもつながります。

USE CASE 02農業・ヘルスケア

APPLICATION

APPLICATION

昆虫由来エッセンシャルオイルの有用性評価

本研究開発では、コオロギからのエッセンシャルオイルの抽出実験も行います。ここから有効成分を探索することで、化粧品や青果物の鮮度保持剤への応用も検討しています。

STRENGTHS

強み

「食品科学×天然物化学」で新奇昆虫食品素材の開発を実現

STRENGTHS 01

分野の垣根を越えた協同体制により、プロセスの最適化と有効成分の探索を行います

本研究開発チームでは、食品科学分野と天然物化学分野の若手研究者2名によって構成されます。それぞれの研究環境、知見を駆使し、昆虫素材の”美味しさ”と”機能性”を評価することで、プロセスの最適化を図ることができます。

TECHNOLOGY

テクノロジー

減圧マイクロ波乾燥を用いたコオロギパウダーの開発

TECHNOLOGY 01

低酸素下で急速な乾燥を行い、乾燥中のコオロギの品質劣化を抑制します。

一般的な熱風乾燥過程では、長時間にわたって素材が熱と空気にさらされるため、内容成分の劣化が懸念されます。減圧マイクロ波乾燥では、材料の温度上昇を抑え、且つ低酸素下での処理が可能であるため、高品質なパウダーの製造が期待できます。

PRESENTATION

共同研究仮説

珍味ではなく、日常に溶け込む昆虫食品を目指して

共同研究仮説01

美味しくて身体に良い、食品としての理想形を昆虫食品でも追及します

昆虫食品の普及のためには乗り越えなければいけない課題が多くあります。食品の開発研究においては、企業の方とのデスカッションや共同研究が課題解決のための大きな力となります。新しい食文化を一緒に創っていきましょう。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

今泉鉄平 岐阜大学応用生物科学部,岐阜大学先制食未来研究センター
経歴

2015年4月~2016年3月 日本学術振興会 特別研究員(DC2)

2016年4月~2017年3月 日本学術振興会 特別研究員(PD)

2017年4月~現在 岐阜大学応用生物科学部 助教

2022年4月~現在 岐阜大学先制食未来研究センター 助教