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最終用途例
APPLICATION
このピペットアレイは、単一細胞解析、材料開発、生命科学、医薬分野に応用できます。1試験当試薬消費量と時間を減らすことができ、コスト削減と効率的なデータ取得につながります。ナノリットル溶液のハンドリングに使用でき、バイオテクノロジー、医薬品、理化学の分野で使用可能な汎用器具です。
APPLICATION
分子生物学(PCR実験など)、生化学、免疫学、細胞培養などの分野では高価で貴重な試薬を扱います。消費量を低減した1 µL以下の量での実験が可能です。特にPCR検査を中心とした分子生物学の研究・実験量の増加で、需要が増えており、これらの分子生物学に使用できます。
APPLICATION
本ピペットは単一細胞を配置することで、単一細胞解析技術(一細胞レベルでの遺伝子発現やそれを制御するメカニズムをDNAレベルで詳細に解析すること)を行うための主要なツールとなります。複数の単一細胞を配置し、幹細胞、神経細胞、がん細胞における細胞間相互作用、不均一性を調べることができます。
強み
マルチピペットは、これまでに提案者が確立した作製方法を適用し、透明なネガ型厚膜フォトレジスト(SU-8)やPDMSを材料にして作製が可能です。これは3つのパーツに分けて微細加工を行い、各部分を接合していくことで行います(特許権取得済)。
マルチピペットの内部の流路を回路としてモデル化することで、流路寸法や圧力源の配置により、各素子の流れを厳密に制御できます。さらにこのモデル化により、各ピペットを独立化させることに成功しています。
テクノロジー
単一細胞とナノリットル溶液の操作は別デバイスで行うことが一般的です。溶液に加え、単一細胞が操作できるように単一ピペット構造に捕獲部を設けています。このような統合したピペットは汎用性が高いです。
電気回路と違い、流体を扱うピペットでは流れが隣の素子に容易に影響します。そこで各素子の性能を同じにしたままスケールアップさせるのは難しいです。ここで各ピペットを独立させることで、ピペット間の干渉をなくし、流れの特性が安定したマルチピペットを開発しています。
共同研究仮説
マルチピペットアレイの商品化につなげたいと思っております。単一細胞操作、溶液操作、構造作製等、基礎的な部分では協力させて頂ければと有り難いです。現在、量産に向けては、外部のMEMSファウンドリーの利用、歩留まりの向上に向けて動いています。
試薬を消費することは、サプライチェーンの上流と下流でのGreenhouse Gas (GHG)排出を増やします。本ピペットでは、1試験当たりの試薬消費量を削減することができて、用いる原材料が低減し、(GHG)削減にも役立ちます。
イベント動画
研究者
2009年10月~2010年3月 東京大学生産技術研究所特任研究員
2010年4月~2016年12月 豊橋技術科学大学 機械工学系 助教
2015年9月〜2016年8月 カリフォルニア大学ロサンゼルス校 Visiting Researcher
2017年1月〜2020年3月 豊橋技術科学大学 機械工学系 講師
2020年4月〜2022年3月 同上准教授
2022年2月〜現在に至る 名古屋市立大学 客員准教授
2022年4月~現在に至る 豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所 教授