次世代材料として期待される液体金属流体技術を応用して、革新的な海水淡水化システムを開発する。
世界の人口増加や経済発展、異常気象等による水不足が深刻な社会問題になっている。一方で、水インフラ市場は100兆円規模であり、更なる成長も期待できるため大きなビジネスチャンスでもある。海水を淡水に変える技術は社会に導入されているものの環境負荷低減の技術が求められている。こうした背景から、本事業では、水不足の課題や淡水化技術の環境負荷の低減を同時に解決することを目指し、液体金属技術を応用した革新的な海水淡水化・資源回収システムを開発する事である。マッチングサポートフェーズではプラントシステムの成立に不可欠な開発項目として、新しい淡水生産方法の原理を明らかにし、淡水の品質評価、海水内溶存有価資源の分離回収機構の技術的な検証を行う。以上の研究成果に基づき、共同研究フェーズでは企業と共同で小型の試験装置を用いた動的な有価資源回収実証実験を実施するとともにパイロットプラントの工学設計を完了させ、早期の社会実装実現を目指す。