高色純度・低消費電力・長寿命の三拍子揃った有機ELデバイスの実現を目指す。
仮想・拡張現実などの人間の能力の拡張を支える技術や、スーパーハイビジョン映像システムの実現のために、国際的な色域規格である BT.2020 をみたす高精細なディスプレイ技術の開発が不可欠となっている。現行の有機ELでは、色純度の向上のために幅の広いスペクトルを光学フィルターで除去する必要があり、結果として大幅な効率の低下を招いている。有機ELを低消費電力な高精細ディスプレイへ応用にするには、①発光スペクトルが挟半値幅で色純度が高く、かつ、②低電圧・高効率・長寿命な有機ELを実現する必要がある。本研究では、挟半値幅有機ELの低く留まる寿命の解決に取り組む。具体的な研究項目は、①低消費電力化、②長寿命化、および ③新しい挟半値幅発光材料群の開発である。