海底構造物の非破壊検査を、カメラと電磁気非破壊検査装置を搭載したROVを使って実現する
離島などの土地に生活用水を供給する役目を海底送水管が担っていますが、海中環境による腐食、損傷などによって送水管の寿命を短命になっています。そのため、水中にあるこれら送水管の検査が非常に重要となり、現状はROVによる外観からの目視検査と内挿型の内部検査によってメンテナンスを行っていますが、これら検査手法では配管の減肉状況を確認すること困難なため、適切な寿命評価が行えておらず、また、漏洩箇所等の把握も困難です。
本研究では、外観検査用カメラと共にパルスECTによる電磁気非破壊検査装置を搭載した水中ロボット(ROV)による検査の実現を目指しております。当該研究を実現することで、従来の人による目視での外観検査では発見できなかった漏洩個所や漏洩する危険性のある個所の発見をROVを用いて実現できるようになります。また、開発する電磁気非破壊検査装置はパルス磁界を用いるため、ROVを送水管に密着させる必要が無くなり、ある一定の距離が存在する場合(送水管まわりの付着物が存在する場合、等)であっても測定が可能となります。
これらにより、検査時間削減や人員コスト削減等による低コスト化の実現を目指します。