深紫外光に対する高い光透過率と電気伝導度を両立した新たな透明電極材料を開発します。
波長が200nm~300nmの深紫外光は幅広い分野で利用されています。中でも、波長280nm以下のUV-C光は細菌やウイルスのもつDNAやRNAに損傷を与えて不活化することが可能で、塩素などの薬剤を使わない殺菌や環境浄化法として極めて重要です。現在、実用的な深紫外光源としては水銀ランプ等が用いられていますが、水銀による環境負荷、素子の寿命・サイズ・コストなどの課題があり、小型で低コストな深紫外LEDの開発が進められています。しかし、深紫外LEDの発光効率は水銀ランプなどの既存光源と比較して低く、その向上が強く求められています。
本研究では、深紫外LED用の透明電極材料への応用を目標として、深紫外光に対する高い光透過率と低いシート抵抗を示す新たな透明導電体を開発します。