2026年度掲載 seeds-009-0005 - 【甲信】 国内未利用微生物資源を活用した高選択性・環境調和型農薬シーズの探索
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

植物病害の防除と環境負荷の低減を両立し、持続可能な農業の実現に貢献する

植物病原菌に選択的に作用する新たな農業用殺菌剤の創出

植物病害は農作物の収量や品質を低下させ、安定した農業生産を妨げる大きな要因です。一方、既存農薬に対する耐性菌の出現や、農薬が土壌中の微生物などに与える影響も課題となっています。本研究では、植物病原菌に対する高い抗菌活性と、非標的微生物への影響の小ささを両立する農業用殺菌剤の創出を目指します。そのために、これまで農薬探索に十分活用されてこなかった国内由来の線虫共生細菌を探索源として利用し、選択性を重視したスクリーニングによって有望な化合物を発掘します。新たな農薬シーズの創出を通じて、病害防除と環境負荷低減を両立する持続可能な農業に貢献します。

USE CASE

最終用途例

植物病害防除と環境負荷低減を両立する新たな農業用殺菌剤

USE CASE 01植物病原菌に選択的に作用する農業用殺菌剤

APPLICATION

APPLICATION

非標的微生物への影響を抑えた病害防除

植物病原菌には高い抗菌活性を示し、土壌微生物などの非標的微生物への影響が小さい農業用殺菌剤への応用を目指します。既存農薬に耐性を示す病原菌への新たな防除手段としても期待されます。

STRENGTHS

強み

選択性を重視した探索と未利用微生物資源による新たな農薬シーズの創出

STRENGTHS 01

選択性を指標とする独自の農薬探索

従来の抗菌活性の強さを重視した探索とは異なり、複数の植物病原菌に対する活性を同時に評価し、選択性の高い候補を選抜します。さらに、これまで農薬探索に十分活用されてこなかった線虫共生細菌を探索源とすることで、既存農薬とは異なる化学構造や作用機序を持つ新たな農薬シーズの発見を目指します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

国内由来の線虫共生細菌を活用した選択性指向型農薬探索技術

TECHNOLOGY 01

微生物ライブラリーと抗菌活性評価を組み合わせた探索

本研究では、国内から分離した線虫共生細菌のライブラリーを探索源として利用します。線虫共生細菌は多様な二次代謝産物を生産することが知られていますが、農薬シーズの探索には十分に活用されていません。複数の植物病原菌に対する培養上清の抗菌活性を並行して調べ、活性の強さだけでなく病原菌間での選択性にも着目して候補を選抜します。有望な培養上清から活性物質を単離し、抗菌活性や非標的微生物への影響、作用機序を評価します。化合物の構造決定は必要に応じて共同研究等を通じて進め、実用化に向けた評価データを蓄積します。

PRESENTATION

共同研究仮説

大学の探索技術と企業の開発力を組み合わせた農薬シーズの実用化

PRESENTATION 01

高選択性農薬シーズの共同評価・開発

候補化合物の有効性評価から実用化への展開

大学側は、国内由来の線虫共生細菌から候補化合物を探索・単離し、抗菌活性、選択性、作用機序などの評価を進めます。農薬・バイオ関連企業とは、対象作物・病害の選定、実用条件での防除効果や安全性の検証、生産条件の検討、製剤化などを共同で進め、実用化の可能性を検討したいと考えています。

RESEARCHER

研究者

今井 優信州大学 アクア・リジェネレーション機構 准教授(特定雇用)
経歴

2015.9. 信州大学大学院総合工学系研究科 博士 (農学)
2015.11. ノースイースタン大学 (米国) 抗菌物質発見センター 博士研究員
2022.1. ノースイースタン大学 (米国) 抗菌物質発見センター アソシエイト・リサーチ・サイエンティスト
2022.4. 信州大学 先鋭領域融合研究群 バイオメディカル研究所 助教 (特定雇用)
2025.4. 信州大学 アクア・リジェネレーション機構 准教授 (特定雇用)
2025.6. 日本生物工学会 生物工学若手賞 を受賞

  • リサーチマップ

    https://researchmap.jp/yu_imai

     

  • 専門領域

    応用微生物学
    抗生物質探索
    生理活性物質
    作用機序解析

  • 共同研究の経験がある企業/業界

    農薬・化学メーカーとの共同研究経験があります。これまでに、農薬候補となる微生物由来の生理活性物質の探索に関する共同研究に取り組んできました。

研究者からのメッセージ

未利用の微生物資源から、次世代の農業用殺菌剤を

私はこれまで、微生物が生産する抗生物質の探索と作用機序の解析に取り組んできました。その経験を農業分野に展開し、植物病原菌には効果を示しながら、周囲の微生物への影響をできるだけ抑えた新たな農業用殺菌剤の創出を目指しています。研究の出発点は、国内から分離した、これまで十分に活用されてこなかった線虫共生細菌です。大学の強みである微生物資源と天然物探索技術を、企業の農薬開発や生産・評価技術と結び付け、候補化合物の発見から実用化に向けた検証へと発展させたいと考えています。農薬・バイオ関連企業の皆さまと、具体的な用途や共同研究の可能性について意見交換できれば幸いです。