2025年度公募 seeds-008-0037 - 【東北】 次世代高出力モータのための極薄液膜蒸発による高性能冷却
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

冷却技術でモータのさらなる高性能化を実現

次世代移動体の電動化により高出力モーターの重要性がますます増加.安定動作および省エネルギー化が課題

自動車・航空機・電車・ロケットなど移動体からのCO2削減のためにモーターを動力とした電動化が推進されている。高出力化に伴い発熱増加しており冷却が必要とされている。合わせて小型化も進むと高出力密度になり既存の冷却技術の物理限界に達する。そのため、モーターの小型化に資する革新的な冷却手法が必要である。冷却技術を通じてシステムの温度を一定に保つ熱マネジメントの実現により移動体の省エネルギー化に貢献する。

USE CASE

最終用途例

加熱回転面での液膜蒸発冷却

USE CASE 01発熱を伴うマグネットの減磁を抑制する

APPLICATION

APPLICATION

アキシャルギャップモーター用液膜蒸発冷却システム

大型ロケットや深宇宙探査器、大型トラックへの適用が考えられているアキシャルギャップモーターの冷却を目指している。

STRENGTHS

強み

回転による薄膜化と相変化を活用し、既存の冷却技術の性能を超える

STRENGTHS 01

単純液冷・沸騰冷却の限界を超えた冷却を実現

冷却液量を少量かつ適正に制御することで既存の冷却システムを凌駕する冷却性能が期待

TECHNOLOGY

テクノロジー

回転面の特徴を活かし微小量の液体で高性能な冷却を生み出す

TECHNOLOGY 01

蒸発冷却を発現させる液膜厚さを制御

回転による遠心力を活用し、極薄膜の形成、その急速蒸発により冷却。これは冷却液量が多いと発現しない効果である。適切な流量条件のもとで回転面に薄い液膜を作ることによって通常の液膜蒸発を凌駕する冷却性能を生み出すことが期待される。空冷・液冷と比較して2倍以上の冷却性能が期待できる。現在は数値シミュレーションを用いて冷却原理を検証している。

PRESENTATION

共同研究仮説

モーター冷却のための高性能伝熱面および冷却システムの研究

共同研究仮説01

実機環境での冷却原理の実証

実機の運転条件に合わせた熱流体解析および実験による冷却実証

実機の回転数および使用可能な冷却流体を用いて冷却機構の提案および数値解析による検証を行う。その後、実機を用いて予測された冷却機構を実証する。

RESEARCHER

研究者

岡島 淳之介 東北大学流体科学研究所 准教授
経歴

2011年3月、博士(工学)取得。その後、2021年まで流体科学研究所 助教、2021年4月より現職。

その間、ダルムシュタット工科大学 客員研究員(2015-2016)、ロシア科学アカデミー極東支部 リーディングサイエンティスト(2019-2021)専門は機械工学、特に熱流体工学。

研究者からのメッセージ

高性能な冷却技術で新しいものづくりを助けたい

機器の発熱は古くから様々な産業機器で問題であり続けています。新しいコンセプトの機器が登場するたびに熱問題は高度化していきます。本研究課題の加熱回転面の冷却技術のように冷却原理に基づいて新たな冷却手法を提案していきます。