2025年度公募 seeds-008-0029 - 【関東】 低次元ナノ材料の次元整合ヘテロ構造による革新的機能界面の創出
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

原子レベルで異次元ナノ材料を自由に接合し、次世代ナノデバイスの可能性を解き放つ

1D–2D異次元接合が生み出す新しい機能界面

一次元(1D)と二次元(2D)のナノ材料を原子スケールで精密に接合する「異次元ヘテロ構造(xD-vdWH)」の開発に取り組みます。これにより、従来の材料設計では到達し得なかった革新的な機能界面を実現し、量子機能制御や高感度センシングといった新たな特性を引き出します。さらに、エネルギー変換デバイス、次世代エレクトロニクス、超高感度バイオセンサなどへの応用を通じ、社会実装へ直結する基盤技術を創出し、エネルギー・医療・産業分野の革新に貢献します。

USE CASE

最終用途例

xD-vdWHが拓く次世代デバイスの応用事例

USE CASE 01超高感度バイオセンサによる単分子検出

APPLICATION

APPLICATION

医療・創薬・感染症診断

CNTやグラフェンを用いたxD-vdWH構造により、DNAやウイルスの単分子検出を可能とする高感度バイオセンサを実現。リアルタイム解析により創薬や感染症診断の迅速化を支援いたします。

USE CASE 02高効率エネルギー変換デバイス

APPLICATION

APPLICATION

燃料電池・CO₂還元・次世代エネルギー

xD-vdWH構造を活用し、電子・イオン伝導性を高めた界面設計により、燃料電池や触媒の性能を向上。高効率かつ安定したエネルギー変換を実現し、脱炭素社会に貢献いたします。

USE CASE 03次世代超高速トランジスタ

APPLICATION

APPLICATION

超高速・省電力エレクトロニクス

グラフェンやTMDCを用いたxD-vdWH界面により、従来比1000倍の電子移動度を有する超高速トランジスタやナノ集積回路へ応用し、省電力かつ高性能な次世代エレクトロニクスの基盤を提供いたします。

STRENGTHS

強み

世界を牽引するxD-vdWH研究

STRENGTHS 01

世界をリードする独自の高速・高精度合成技術

SAHP(Sputter-Anneal Hybrid Process)法は、スパッタリングと1000℃を超える高温アニーリングを組み合わせた新規技術であり、従来のCVD法で1層あたり約1時間を要していた2次元材料の成膜を、わずか1分で実現可能としました。

STRENGTHS 02

世界初の異次元ナノ構造実証

CNT上へのBNNT成長や1D–2D接合技術により、異次元接合構造を実際に形成・評価することに成功しました。国際的に高評価を受ける学術誌にも掲載され、世界的な研究競争で優位性を確立しています。

TECHNOLOGY

テクノロジー

xD-vdWHを支える先端技術

TECHNOLOGY 01

次元整合ヘテロ構造の構築

グラフェン、hBN、TMDC、CNT、BNNTなどの低次元ナノ材料を原子レベルで自在に接合し、異次元ヘテロ構造(xD-vdWH)を構築します。これにより、電子スピン、フォノン伝播、量子干渉といった次元依存の物理現象を高度に制御可能な新しい機能界面を実現し、ナノエレクトロニクス、超高感度バイオセンサ、エネルギー変換デバイスなどの革新的デバイス開発の基盤となります。

TECHNOLOGY 02

ナノスケール構造評価と機能予測

透過型電子顕微鏡や電子回折により、低次元ナノ材料のヘテロ構造における原子スケールの構造同一性を厳密に評価します。さらに、第一原理計算や分子動力学を用いたシミュレーションと実験を統合することで、異次元界面における電子スピン、フォノン、量子干渉などの機能発現を予測・実証する研究体制を確立しており、xD-vdWHに基づく革新的デバイス開発の基盤を提供します。

PRESENTATION

共同研究仮説

xD-vdWHを活用した次世代デバイス共同開発

共同研究仮説01

次世代超高感度バイオセンサの共同開発

xD-vdWHによる単分子検出技術の確立

CNTやグラフェンを用いたxD-vdWH構造により、DNAやウイルスの単分子検出が可能な高感度バイオセンサを開発いたします。企業には評価および製品化を担当いただき、研究チームは材料合成と機能解析を担当いたします。

共同研究仮説02

次世代エネルギー変換デバイスの界面設計 / 次世代超高速トランジスタの創製

xD-vdWHによる高効率触媒・プロトン伝導膜の創製

1D–2Dヘテロ構造を活用することにより、燃料電池や触媒の電子・イオン伝導性を向上させ、高効率なエネルギー変換を実現いたします。企業にはデバイスの評価および量産化を担当いただき、研究チームは材料合成と機能解析を担当いたします。

xD-vdWH界面で電子移動度を最大化

グラフェンやTMDCを用いたxD-vdWH構造により、従来比で約1000倍の電子移動度を実現する超高速トランジスタを開発いたします。企業にはデバイス設計・試作・評価を担当いただき、研究チームは材料合成および界面制御技術を提供いたします。

RESEARCHER

研究者

平田祐樹 東京科学大学総合研究院未来産業技術研究所 准教授
経歴

2016年3月 東京大学大学院 機械工学専攻 博士課程修了
2016年4月 東京理科大学 機械工学科 助教
2018年4月 東京工業大学 工学院 機械系 助教
2019年4月 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 助教
2022年11月および2023年9月 マンチェスターメトロポリタン大学 客員研究員 兼務
2024年4月 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 准教授
2024年10月 東京科学大学 総合研究院 未来産業技術研究所 准教授およびJST 創発研究者 兼務

研究者からのメッセージ

原子レベルで未来の機能界面を創る

私たちは、グラフェン、hBN、TMDC、CNT、BNNTなどの低次元ナノ材料を原子レベルで接合し、電子スピンやフォノン、量子干渉などの物性を自在に制御できる新しい機能界面を創出しています。透過型電子顕微鏡や電子回折による構造評価と、計算シミュレーションを組み合わせる統合的研究体制により、構造の精密制御と機能発現の予測・実証を両立。ナノエレクトロニクス、バイオセンシング、エネルギー変換デバイスなど、多様な応用分野への革新的デバイス開発を目指し、次世代の材料科学の地平を切り拓いています。