2025年度公募 seeds-008-0018 - 【関東】 生体組織の硬さと粘りをせん断波と超音波で計測する技術
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

切らずにわかる、生体組織の“かたさ・やわらかさ"

人間の触覚(弾性+粘性)を非侵襲的に計測・可視化する技術

生体組織の“かたさ・やわらかさ”といった触覚情報は、弾性と粘性の組み合わせによって表現される。
この研究では、生体内を伝搬するせん断波の特性から、組織の弾性と粘性を同時に計測する技術を開発している。
臓器や筋肉、皮膚などの触覚情報を非侵襲的かつ客観的に評価することが可能となり、
医用画像診断以外にもスキンケア・ボディメンテナンスといった包括的健康管理への応用が期待される。

USE CASE

最終用途例

生体組織の弾性と粘性を超音波画像から計測

USE CASE 01超音波画像診断装置と連動させる加振デバイス

APPLICATION

APPLICATION

生体内に任意の周波数のせん断波を発生させる

せん断波速度の詳細な周波数特性を把握するため、体表面を機械的に加振する。
任意の周波数のせん断波を発生させ、その伝搬速度を超音波画像から計測する。

USE CASE 02自宅などでも利用可能な非医療機器

APPLICATION

APPLICATION

筋肉や皮膚の状態を把握するセルフメディケーションに活用

汎用のポータブル超音波画像診断装置と連動させて使用することができる。

STRENGTHS

強み

粘性の計測にはせん断波速度の周波数特性が必要

STRENGTHS 01

せん断波速度を周波数ごとに計測し、その周波数特性を把握

既存の技術では、せん断波速度から直接、弾性の目安となる値を計測するが、
本技術ではせん断波速度の周波数特性から、実際の弾性と粘性を同時に計測する。

TECHNOLOGY

テクノロジー

せん断波伝搬特性に基づく粘弾性計測技術

TECHNOLOGY 01

せん断波速度の周波数特性から弾性と粘性を計測

せん断波速度と弾性が1対1で対応するのは粘性が無い場合で、粘性を有する生体内では弾性が同じであっても、
せん断波の周波数や粘性によってせん断波速度が変化してしまう。
本技術では加振デバイスによって生体内に発生させるせん断波の周波数を変化させ、せん断波速度の詳細な周波数特性を把握する。
その周波数特性を解析することで、実際の弾性と粘性を同時に計測することができる。

PRESENTATION

共同研究仮説

大学対企業1対1の形式でハードウェア開発

共同研究仮説01

臨床現場で使用できるハードウェア

加振デバイスの設計・試作

既存の超音波画像診断装置と連動させる加振デバイスの設計・試作を行いたい。
粘弾性計測に必要な加振条件を満たし、片手で把持できるデバイスが必要。

RESEARCHER

研究者

平田 慎之介 千葉大学フロンティア医工学センター

研究者からのメッセージ

一緒に体の中を触診できるデバイスを開発しましょう

私は、画像診断装置において生体組織の触覚を正確に可視化すること、つまり、体の中を触診できるデバイスを開発したいと考えています。
従来のせん断波伝搬を利用した弾性計測技術(エラストグラフィ)は、画期的な手法として急速に普及しているものの、
粘性の影響を考慮しておらず、計測結果が弾性の目安となる値であることから一般化・標準化に課題があります。
私の技術は、せん断波の周波数特性を解析することで、実際の硬さ(弾性)と粘り(粘性)を同時に定量化できる点が利点です。
医療応用にとどまらず、スキンケア・ボディメンテナンス分野など、多様な展開も視野に入れています。
この技術をものづくり・社会実装へとつなげ、人々の健康と生活の質の向上に貢献するために、企業の皆様との共同研究を強く望んでいます。