2025年度公募 seeds-008-0017 - 【北海道】 920MHz帯LPWAとセマンティック通信を統合した広域AIoT通信基盤
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

セマンティック通信で広がる次世代AIoT

意味を伝える通信で、エネルギー効率と知能を両立

本研究は、AIによるセマンティック圧縮と920MHz帯LPWA通信を融合し、
画像やハイパースペクトルデータを1/100~1/1000まで圧縮しながら高忠実度に伝送する。
これにより、電力制約や通信空白地でもAI解析を実現し、農業や獣害対策、防災DXなどの社会課題に貢献する。

USE CASE

最終用途例

セマンティック通信によるスマート農業と獣害対策の高度化

USE CASE 01獣害対策

APPLICATION

APPLICATION

エゾシカ侵入検知と警報システム

室蘭市の飛び出し多発エリアにAIカメラを設置し、侵入から警報まで5秒以内で完結。
夜間含めF値0.85以上を実証。自治体・警察データと連携し交通事故削減を評価。

MARKET

MARKET

北海道を中心とする獣害対策市場、自治体・道路管理・保険業界などで高い需要。

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

LPWA通信で広域に展開可能な低電力AIカメラネットワークを構築。

STRENGTHS

強み

外部電源なしで半年以上の連続稼働を実現するAIoTノード

STRENGTHS 01

省エネルギー設計

開発中のAIoTノードは、920MHz帯LPWA通信と超低消費電力制御を組み合わせ、送信1回あたり1mWh未満を達成する。
スリープ制御と自律的なセマンティック通信により、外部電源なしで半年以上連続稼働することができ、遠隔地や電源制約環境での長期運用を可能にする。

TECHNOLOGY

テクノロジー

セマンティック通信により映像・画像データを超高圧縮で転送できる

TECHNOLOGY 01

セマンティック通信アルゴリズム

本技術は、Diffusionモデル・U-Net構造・軽量化アーキテクチャMambaを組み合わせ、
SSIM0.9以上を維持したまま99%超の圧縮率を実現するセマンティック圧縮アルゴリズムである。
従来のIoTシステムでは送信困難であった画像・映像・HSIデータを、920MHz帯LPWAネットワーク上で効率的に伝送することが可能であり、
通信量と消費電力を同時に削減できる。
また、エッジ側のAIデバイスで推論を行い、セマンティックベクトルのみを送信することで、クラウドとの協調処理を最適化する。
これにより、遠隔環境におけるリアルタイムな知的情報共有を実現することができる。

PRESENTATION

共同研究仮説

セマンティック通信を活用した次世代AIoTサービスを共創できる

共同研究仮説01

産業応用に直結するスマート社会インフラの実装

エッジAIと低消費電力通信を融合した実証・事業化研究

本研究の成果により、企業は低電力・長距離通信対応のAIoT端末を自社製品へ応用できる。
スマート農業や防災監視などの分野で新たなビジネス機会を創出し、共同研究を通じて商用化モデルの確立を目指す。

RESEARCHER

研究者

李 鶴 大学院工学研究科 准教授
経歴

2007年06月 華中科技大学 コンピュータ理工学部 コンピュータ理工学専攻 卒業,中華人民共和国
2009年06月 華中科技大学 博士前期 コンピュータ理工学研究科 コンピュータソフトウェア論理学専攻 修了 中華人民共和国
2015 年 3 月 会津大学 博士後期,コンピュータ理工学研究科,コンピュータ・情報システム学専攻,修了(最終学歴)
2015 年 4 月 国立大学法人室蘭工業大学 工学研究科 博士研究員
2018 年 9 月 国立大学法人室蘭工業大学 工学研究科 助教
2021 年 1 月 国立大学法人室蘭工業大学 工学研究科 准教授

研究者からのメッセージ

セマンティック通信とAIoTによる次世代スマートフィールドの創出

本研究は、920MHz帯LPWAとセマンティック通信を融合し、画像・動画・ハイパースペクトルデータを高圧縮率かつ高忠実度で伝送する広域AIoTシステムの実現を目指す。これにより、電力や通信環境が制限される現場においても、エネルギー効率の高いリアルタイム情報共有と自律的な意思決定を可能にする。
特に、獣害対策やスマート農業の分野で企業・自治体と連携し、データ駆動型の課題解決モデルを実証することを通じて、社会実装に直結する成果を生み出すことを目指す。本研究課題の産学連携には三つの意義がある。
第一に、セマンティック通信技術を応用することで、企業に新たなビジネス機会をもたらす実用的な通信モジュールやAIサービスを共同で開発できる。
第二に、低消費電力通信やAIチップなどの関連技術を有する企業が、研究成果を自社ソリューションへ展開することが期待される。
第三に、フィールド実証を通じて得られる知見を産業界と共有し、次世代通信・AI分野の若手人材育成にも貢献する。
これらの取り組みを通じ、日本発のエネルギー効率型AIoTシステムの実用化と国際的競争力の強化に寄与することができると考えられる。