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地球温暖化や農薬散布の影響により、花粉媒介昆虫の減少が大きな社会問題となっています。また、梵天等を利用した従来の花粉交配方式では、目的としない花への授粉、それに伴う果実の摘果、廃棄により農家へ多大な負担がかかっています。これらの問題を解決すべく本研究では、花粉媒介昆虫に依存しない泡沫材料とスプレー技術を組み合わせた新しい花粉交配法を提案します。「全自動花粉交配技術」の構築を最終目的とし、花粉を活性化できる機能性泡沫材料と、高価な花粉粒子を必要最低限に効率的かつ効果的に射出可能な専用受粉機の開発に取り組みます。
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カーボンニュートラルへの関心が高まる自動車業界では、今後、電気自動車のさらなる普及が見込まれます。本研究は、電気自動車の充放電性能を大幅に向上させる液体電解質の開発を目指すものです。リチウムイオン蓄電池の充放電性能は「イオン伝導率」と「Liイオン輸率」の2つの指標に影響されますが、これらは、どちらかを高めようとすると他方が低下する傾向にあることが知られています。
本研究では、高濃度にリチウム塩を溶解させたある種の濃厚電解液を用いると、特異な「Liイオンホッピング伝導」によりイオン伝導率とイオン輸率が両立できる可能性を見出しました。電解質構造とイオン輸送特性について系統的な検討を行い、この実証を目指します。
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代表的な誘電材料である二酸化チタンやチタン酸バリウム等を用いて、誘電体セラミックスメソ結晶を新規合成し、構造制御や誘電特性評価、および成膜技術の確立を目指します。本研究で用いるメソ結晶合成法は、「トポタクティック転移」という反応を用いており、これは、生成した前駆体結晶からガス等が抜けてメソ結晶化されるものであり、トポタクティック転移前後でチタンの配列は変わらないことを利用して、メソ結晶化しています。最終的には、一時粒子径が100㎚以下のスケールでも高い比誘電率と絶縁抵抗を保持する誘電体セラミックスメソ結晶を開発し、産学共同で次世代電子デバイスへの応用を図ります。
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3Dプリンタ製造に適し、かつ力学的にも最適な部材の設計システムを実現します。
一般的な3Dプリンタにおける積層造形法は、空洞領域の上への材料積み上げや、サポート材と呼ばれる構造物の自重を支えるための仮の形状を造形が課題となっています。サポート材は、製造工程時間やコストの増加を招くだけではなく、造形形状によっては、除去が困難な場合もあります。
本研究では、幾何学形状をモデル化する独自手法により実現を目指します。本手法は、本研究の研究者が世界に先駆けて提案した最適化手法です。この手法により、例えば「設計される部材の角度を45度に制限する」など幾何学的な条件を与えた最適設計が可能になります。
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エチレンは野菜や果物から放出されるガス分子で、野菜や果物の熟成を促進させる植物ホルモンです。
本研究は、エチレンを高精度・低コスト・リアルタイムで測定する小型センサの実用化を目指します。
本研究を担当する研究者は、エチレンを選択的にアセトアルデヒドに変換する高活性触媒、アセトアルデヒドと反応して酸性ガスを発生する試薬、そして酸性ガスを高感度に検出する単層カーボンナノチューブで修飾した電極の三要素を組み合わせて、エチレンの測定技術を確立しました。今後は、小型センサのプロトタイプをもとに、実用化に向けて、技術課題の克服等を進めます。
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従来困難であった、液体の粘弾性を計測するために独自のシステムを構築します。
液体の落下装置を制御し計測対象とする流れを実験装置上で再現します。
ハイスピードカメラと、LEDライトを組み合わせ撮影し、理論に基づいたアルゴリズムにより、伸び・切れを表すパラメータを獲得します。
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C6のジカルボン酸であるアジピン酸は、主にポリアミド樹脂66ナイロンの原料として大量に石油由来ベンゼンから製造されています。さらにその製造プロセスは、コストと環境負荷の高い3当量の水素と量論試薬としての硝酸を使用するものが一般的です。また置換アジピン酸は現状安価に入手できるものがないため工業用途では現在未利用となっていますが、低コストで生産することができれば機能性樹脂への利用が期待できます。本研究開発では、安価で大量供給可能なリグノセルロース系バイオマスから、水素と酸素以外の量論試薬を用いずにアジピン酸および置換アジピン酸の合成を実現させ、機能性樹脂のより効率的な製造プロセスを開発します。
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従来の三次元多孔構造に代わって二次元薄膜構造に着目し、流通系化学反応に有効なナノ薄膜触媒を設計します。併せてその活性点構造、物理化学特性および触媒特性を明らかにします。具体的には、金属箔表面に二次元オーバーレイヤー構造の薄膜を形成し、高速分子変換機能を発現させるとともに、超高セル密度ハニカム化することで高表面積化を実現します。この技術は従来の粉末触媒と比べ、貴金属の省資源性、熱安定性、被毒耐性、及び機能性に優れており、新しいガス浄化システムの構築に貢献することができます。
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乱数は、暗号・シミュレーション・機械学習やエンターテイメントの分野において、データ処理の基盤として重要な位置づけにあります。しかし、小型で高速かつ使いやすい物理乱数(真性乱数)生成器は未だ社会実装されていません。本事業では、磁気光学材料とイメージセンサをこれまでにない手法で応用することで、これからの社会に求められる物理乱数生成器を開発します。
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光通信の分野で、計測システムのコスト面は大きな課題となっています。その原因は、光信号や光波形の計測や解析には、非常に高速なデジタル信号処理が必須となり、価格的にネックとなっていたためです。
本技術により「低速信号処理のみ」で高速信号処理依存の光計測機器 に匹敵する性能を得ることを狙います。計測機器としてのコストに直すと、数分の1〜数 10 分の1程度となることが期待されます。
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