2021年度公募 seeds-1802 - 【中国・四国】 フレキシブルエレクトロニクスの進歩に貢献する低コスト・低温配線技術の開発
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VISION

ビジョン

フレキシブルエレクトロニクスの進歩に貢献しうるプラスチック上での
低コスト・低温配線技術を確立したい

電子デバイスを接続し回路構成まで可能な金属配線及び層間絶縁膜の低温形成技術

様々なモノがインターネットに繋がり、そこから得られたビッグデータが収集・分析され、社会に大きな革新をもたらすと期待されています。このような IOT (Internet of Things)時代に必要不可欠となるフレキシブル・ストレッチャブルセンサのような次世代フレキシブルデバイスの場合、薄くて軽く、さらに曲げられる特性を活かしてモノに直接貼り付けるだけで多くの情報を得ることができると期待されています。本研究提案の目標は、プラスチック上に形成したシリコン (Si) 及び、有機や酸化物に代表される電子デバイスを接続し、有用な機能を持たせるためのインクジェット描画技術を応用した低コスト回路配線技術を開発することです。本提案技術の対象は、回路構成に必要となる金属配線及び層間絶縁膜の形成技術であり、金属配線に於いては、描画と同時に低抵抗化する技術を開発し、層間絶縁膜に於いては、ポリシラザンを用いて必要な位置に描画後、簡易な装置・シンプルな処理のみで高品質絶縁膜へシリカ転化させる技術を開発していきます。

フレキシブルエレクトロニクスの代表 : 曲げられるディスプレイ

近年、曲げられるディスプレイや太陽電池に代表されるフレキシブルエレクトロニクスが注目されています。このようなフレキシブルエレクトロニクスは、プラスチック上での電子デバイスの作製から始まり、電子デバイスを回路構成することで実現できます。しかしながら、プラスチックは耐熱温度が低く、Siデバイスプロセスに代表される、これまでの高温プロセス技術では実現困難とされてきました。現在では、Siデバイスに於いては転写技術、また、有機や酸化物材料を用いた低温形成可能な電子デバイスの実現によりフレキシブルエレクトロニクスにおける技術課題を克服できるようになってきました。本提案技術の対象は、このような電子デバイスを回路構成する為に必要となる金属配線及び層間絶縁膜を、プラスチックが耐えうる低温で形成する技術開発であり、これらを実現できる独自技術を開発していきます。

USE CASE

最終用途例

フレキシブルセンサを構成する為の革新的製造技術の確立を目指して

USE CASE 01フレキシブルセンサを構成する製造技術への応用

APPLICATION

APPLICATION

製造工程の高効率化、一般供給可能な低コスト化への貢献

本技術の確立により、プラスチック上の電子デバイスを安価にシステム集積化できるようになり、高機能フレキシブルエレクトロニクスを支える低コスト製造技術の実現が期待できます。これにより、低価格(一般供給可能)なフレキシブルセンサ製品(ヘルスケア分野、IOT分野等)の創製に貢献することを目標としています。

STRENGTHS

強み

インクジェット描画技術を応用した低コスト・低温配線技術

STRENGTHS 01

インクジェット描画技術に新たな技術要素を加え、独自の低温配線技術を開発

インクジェット描画技術を応用した下記の研究開発を行います。

金属配線:金属ナノインクの体積変化を利用した描画と同時に低抵抗化する独自低温低抵抗化技術を開発していきます。

層間絶縁膜:ポリシラザンを用いて必要な位置に描画後、簡易な装置・シンプルな処理のみで高品質絶縁膜へプラスチックが耐えうる低温でシリカ転化させる技術を開発していきます。

STRENGTHS 02

金属ナノインクを描画と同時に低抵抗化する技術により、製造工程に革新を

右図は、既存配線技術、インクジェット配線技術及び、本提案配線技術との比較です。既存技術は、低い材料利用効率や真空装置等大型機器が必要になるなどの課題がありましたが、本技術により、高品質金属配線を大気圧下で必要な位置に局所的にダイレクト形成できるようになります。また、金属ナノインクにより形成した金属薄膜は、焼成し低抵抗化させますが、本技術は焼成工程(後工程)が不要になる点で優位性を発揮します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

プラスチック上での低温配線技術

TECHNOLOGY 01

金属配線及び層間絶縁膜をプラスチックが耐えうる低温で形成

インクジェット描画技術に、これまでにない新たな技術要素を加え、これらを技術融合させることでプラスチック上に高品質金属配線を大気圧下でダイレクト形成できる技術を開発していきます。加えて、ポリシラザンをプラスチックが耐えうる低温で高品質層間絶縁膜へシリカ転化させる技術を開発していきます。

PRESENTATION

共同研究仮説

フレキシブルエレクトロニクスに貢献しうる
低コスト・低温配線技術を共に確立しませんか

共同研究仮説01

インクジェット描画技術を応用した低コスト・低温配線技術

プラスチック上に形成したシリコン (Si) 及び、有機や酸化物材料を用いて作製した電子デバイスを接続し、有用な機能を持たせることができる低コスト回路配線技術を確立し、製造工程に革命を起こしませんか。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

酒池 耕平 独立行政法人国立高等専門学校機構広島商船高等専門学校電子制御工学科
経歴

2017年4月~ : 独立行政法人 国立高等専門学校機構 広島商船高等専門学校 電子制御工学科 准教授
2015年4月~ : 株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社
2014年4月~ : 独立行政法人 日本学術振興会特別研究員(PD)
2013年4月~ : 独立行政法人 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2011年4月~ : 広島大学大学院 先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻 博士課程後期
2007年4月~ : テルモ株式会社