2020年度公募 seeds-1088 - 【北海道・東北】 高耐久アルカン脱水素用白金フリー固体触媒
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VISIONビジョン

VISION

ビジョン

高機能白金フリー固体触媒の開発により、オレフィン製造プロセスの省資源・省エネルギー化を目指す

低級アルカン脱水素反応に有効な非貴金属導入ゼオライトを開発

アルカン脱水素は主要なバルクケミカルであるエチレン、プロピレンを合成できる重要な化学反応です。従来、この反応に対して、白金など貴金属元素を基盤とする触媒開発が行われていますが、急速な触媒の劣化が問題となっています。最近我々は、ゼオライト内に非貴金属元素を単原子化することで、優れた耐久性を示す固体触媒の開発に成功しました。本研究では、ゼオライトの組成や形態制御により、白金フリー固体触媒の更なる高機能化を目指します。

反応温度の低温化により省資源と省エネルギーの実現を目指す

白金などの貴金属元素は様々な化学反応に優れた触媒活性を示しますが、希少であるため価格が非常に高く、これらの元素を用いない触媒開発が望まれています。また、エタン脱水素反応によるエチレン合成に有効な触媒の開発は、このような貴金属元素を用いても未だ達成されておらず、未だ高温を必要とする無触媒プロセスが主流となっています。希少かつ高価な貴金属を用いずに、高機能触媒の開発と反応温度の低温化を達成し、オレフィン製造プロセスの消資源・省エネルギーを目指します。

USE CASE

最終用途例

小型設備によるオンサイト型のオレフィン製造プロセス

USE CASE 01反応温度の低温化により脱水素反応の設備を小型化

APPLICATION

APPLICATION

設備小型化により必要な場所で随時オレフィンを製造

無触媒プロセスで必要とされていた生成ガスの急冷が不要になるため、設備の小型化・製造コストの削減が可能になり、必要な場所で随時合成するオンサイト型製造システムの開発が期待されます。

STRENGTHS

強み

世界最高レベルの選択性・耐久性を示す白金フリー触媒

STRENGTHS 01

従来の白金系触媒を大幅に上回る選択性と耐久性を達成

高活性な白金などの貴金属元素を基盤とした従来触媒の多くは、炭素析出により目的のオレフィンの選択性が低く、急速な触媒活性の低下を伴います。本研究では、貴金属元素を用いずに、炭素析出を大幅に抑制できる高機能触媒を開発し、高い選択性と耐久性を実現します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

反応条件下で生成する新規活性種を発見

TECHNOLOGY 01

原子レベルでの構造解析に基づいた高機能触媒開発

エタン脱水素反応において、優れた選択性を示し、100時間以上の反応においても失活しない白金フリー触媒を見出しました。実条件下での分光法(その場分光法)により、反応条件下で生成する新規活性種(ヒドリド種)を明らかにしました。この知見に基づき活性種を原子レベルで構造制御することで、白金系触媒に匹敵するエチレン生成速度を示す新規触媒の開発に現在成功しています。その場分光法に立脚した原子レベルの触媒開発により、プロパン脱水素反応に有効な白金フリー固体触媒の開発にも展開します。

PRESENTATION

共同研究仮説

シェールガス由来のアルカンを原料とする次世代型オレフィン製造プロセスの開発

共同研究仮説01

安価なアルカンから付加価値の高いオレフィンをオンサイト合成

触媒合成を含めた省資源・省エネルギーなものづくり

近年、シェールガス由来の安価な低級アルカンから入手できるようになり、高付加価値への変換手法の開発が求められています。シェールガス有効利用やオンサイト型オレフィン合成を目指す企業とともに、高活性・高選択性・高耐久性を示す白金フリー触媒を開発し、次世代型物質変換プロセスの開拓を目指します。

LABORATORY

研究設備

その場分光法による構造解析に立脚した原子レベルでの触媒開発

RESEARCHER

研究者

前野禅 北海道大学 触媒科学研究所
経歴

2013年4月 日本学術振興会 特別研究員
2013年6月 大阪大学大学院 基礎工学研究科 博士課程修了
2013年7月 大阪大学大学院 基礎工学研究科・助教
2018年4月 北海道大学 触媒科学研究所・特任講師 (現職)
専門:触媒化学
個人ページ:http://www.cat.hokudai.ac.jp/shimizu/member_4.html

研究者からのメッセージ

未開拓元素を基盤とする触媒開発により、化学工業の発展に貢献したいと考えております。

遷移金属元素、なかでも貴金属元素が中心となっている触媒研究において、典型金属元素を含む非貴金属元素を基盤とする革新的な触媒開発を目指しています。触媒開発を含めて省資源・省エネルギーにつながる次世代の物質変換プロセスの創出を最終目標に、共同研究ができればと考えています。