2020年度公募 seeds-1074 - 【関東】 簡便に凝集タンパク質の溶解・リフォールディングを可能にする再生法の研究開発
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VISIONビジョン

VISION

ビジョン

大量発現しているにも関わらず凝集体を形成して活用できていないタンパク質を再生する

凝集タンパク質を簡便に溶解・リフォールディングさせ活用できるようにする

大腸菌などを宿主とした異種タンパク質発現は大量発現が可能な汎用技術ですが、活性を示さないタンパク質凝集体(封入体)を形成することがあります。タンパク質凝集体は基礎的な研究だけでなく、製薬や医療をはじめとする幅広い分野に影響を及ぼす大きな課題です。このような凝集体を簡便、効率良く本来の折りたたみ構造に戻すことができれば、幅広い分野への貢献が期待できます。

イオン液体にわずかな水を加えた水和イオン液体を用いる従来法とは異なるアプローチ

100℃以下で液体の有機塩であるイオン液体にわずかな水を添加した“水和イオン液体”を用いて、イオン液体デザインや含水率制御を行うことで再生場のチューニングを行い、タンパク質凝集体の溶解からリフォールディング誘導まで実現する再生場を提案します。親疎水性や水分子数をコントロールすることで再生を可能にする従来法とは全く異なるアプローチです。

USE CASE

最終用途例

凝集体の特性に沿った再生場のチューニング

USE CASE 01再生が難しかったタンパク質

APPLICATION

APPLICATION

従来法で再生が難しくなかなか利用できなかったタンパク質

形成した凝集体に適した再生法がなく、利用が難しかったタンパク質の再生場の構築により利用実現を目指します。

USE CASE 02安定性が低いタンパク質

APPLICATION

APPLICATION

使用直前の再生を可能にする

再生しても安定性が低く、凝集体を形成してしまい利用できなかったタンパク質について凝集体で保存して利用直前に簡便に再生できるような場の構築を行います。

STRENGTHS

強み

イオン構造のデザインにより溶媒特性をチューニングする

STRENGTHS 01

イオン液体中で溶解とリフォールディングを可能にする

これまでの再生法では特定のタンパク質凝集体の再生は実証されていますが汎用法には至っていません。タンパク質の多彩な特性のため画一的な方法では再生が難しいためです。本研究ではイオン構造や含水率の選択により場をチューニングすることでターゲットとなるタンパク質に適した場を提供し、効率のよい再生を目指します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

凝集タンパク質の溶解とリフォールディングを両立する場の設計

TECHNOLOGY 01

凝集タンパク質の溶解と並行したリフォールディングを実現

これまでにもイオンデザインにより親疎水性を制御したり、構成イオンのコスモトロピシティや含水率を選択した水和イオン液体を場とすることで、凝集タンパク質を高濃度に溶解し、溶解と並行して再構成が進行し、水溶液中のネイティブと同様のフォールディング状態を示すことが複数のタンパク質凝集体を用いて確認されています。

PRESENTATION

共同研究仮説

目的とするタンパク質凝集体に適した場を設計することで効率の良い再生を目指す

共同研究仮説01

タンパク質凝集体の特性に沿った再生場のチューニング

サンプルの多様性に対応する

実際に凝集体からの再生が問題となっているサンプルについて、評価を行いながらそのタンパク質凝集体の特性に沿った再生場のチューニングを行います。特性の異なるタンパク質凝集体の再生場を設計しつつデータを集積していくことで、タンパク質凝集体の特性から再生場の提案を可能にしていきたいです。

RESEARCHER

研究者

藤田 恭子 東京薬科大学 薬学部
経歴

東京農工大学博士課程で日本学術振興会特別研究員(DC1), カリフォルニア工科大学研究員。博士課程修了後, モナッシュ大学(豪)で博士研究員, 東京農工大学にて科研費等研究支援研究員, 日本学術振興会特別研究員(RPD), 産学官連携研究員, 特任助教(CREST), 工学研究院生命機能科学部門講師 を経て2016年より東京薬科大学 薬学部 講師(現職)。
https://researchmap.jp/kyokof

研究者からのメッセージ

多彩なタンパク質特性に対応できる再生場を提案したい

溶媒特性をチューニング可能な水和イオン液体を場として用いることで、希薄水溶液系では達成できない現象を確認してきました。既存の方法とは異なるアプローチにより、これまで難しかった多彩なタンパク質に対応できる再生場を実現できると考えています。