2020年度公募 seeds-0316 - 【関東】 環境にフレンドリーな乳化剤を指向したコーヒー粕由来セルロースナノファイバーの開発及び物性評価
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VISIONビジョン

VISION

ビジョン

食品廃棄物から生成したセルロースナノファイバーを用いて、
より環境にフレンドリーな食品・香粧品を実現

コーヒー粕由来セルロースナノファイバーを、乳化剤の代替素材として活用することを目指す

コーヒーは国内で多く飲用されており、その食品廃棄物であるコーヒー粕は大量に発生しています。コーヒー粕の再利用方法として、われわれは、コーヒー粕に含まれる細胞壁成分から、セルロースナノファイバーを生成することに成功しました。セルロースナノファイバーは一般に、高い増粘性・乳化安定性・分散安定性をもつことから、コーヒー粕由来セルロースナノファイバーも同様の性質をもつと考えられ、乳化剤としての活用が期待されます。従来の乳化剤には、石油由来のものもあるため、これをバイオ素材で代替することで、環境に優しい乳化剤を利用することに繋がります。本研究では、乳化剤としての活用を目指し、乳化安定性を解明します。

食品廃棄物を利活用しており、"アップサイクル"として特に環境付加価値の高い素材

現在、リサイクルやリユースとは異なり、廃棄物を利活用する”アップサイクル”が注目されています。コーヒー粕由来セルロースナノファイバーは、まさにアップサイクルの好事例であり、環境付加価値の高い素材です。この植物由来の素材を製品に活用することで、環境にフレンドリーな製品を製造することにつながります。また、コーヒーは国内の年間消費量が安定していることから、コーヒー粕の調達も安定しており、アップサイクルの資源として活用しやすいと言えます。

USE CASE

最終用途例

環境にフレンドリーな植物由来の乳化剤として、石油由来の乳化剤を代替

USE CASE 01食品や香粧品に利用されている乳化剤を代替し、より環境にフレンドリーな食品・香粧品製品を製造可能に

APPLICATION

APPLICATION

食品や香粧品に利用されている乳化剤をバイオ素材に代替

従来の乳化剤は石油由来のものもあるが、これをコーヒー粕由来セルロースナノファイバーで代替することで、より環境にフレンドリーな製品を製造可能になります。

MARKET

MARKET

食品メーカ、香粧品メーカ、製紙メーカ、素材メーカ

製品に乳化剤を用いているメーカであれば、コーヒー粕由来セルロースナノファイバーでの代替の余地があります。環境にフレンドリーな製品であり、アップサイクルにも貢献するため、製品価値の向上のみならず、企業価値の向上にもつながります。

STRENGTHS

強み

植物性廃棄物からセルロースナノファイバーを取り出し、その高付加価値を目指すユニークな技術

STRENGTHS 01

大量に廃棄されているコーヒー粕をターゲットにしたユニークな技術

コーヒーは国内で多く飲用されており、その食品廃棄物であるコーヒー粕は大量に発生していることから、コーヒー粕の資源調達は容易です。また、コーヒー粕由来セルロースナノファイバーを乳化剤として活用した研究事例はないことから、本技術は、学術的にも先行した技術といえます。

TECHNOLOGY

テクノロジー

現在、既に、実験室スケールにて生成に成功。
今後は、乳化安定性の検証とスケールアップ実験を行う。

TECHNOLOGY 01

工業利用に向け、物性の詳細な測定とスケールアップを目指します。

現在、既に、実験室スケールにて、コーヒー粕からセルロースナノファイバーを生成することに成功していますが、今後、コーヒー粕由来セルロースナノファイバーを飲料や香粧品に利活用するためには、さらなる物性測定とスケールアップが必要です。本研究では、乳化剤としての物性検証に加え、今後の工業化に向けた基礎データの取得を目的として、大量のコーヒー粕からセルロースナノファイバーを取り出すためのスケールアップ試験を行います。

PRESENTATION

共同研究仮説

実際に利活用を目指す製品を主眼におき、
セルロースナノファイバーの物性測定が可能

共同研究仮説01

製品ごとに適切な物性測定を行います

想定している共同研究

製品ごとに乳化剤に求められる性質は異なると考えられます。そのため、共同研究の際は、実際にコーヒー粕由来セルロースナノファイバーが利活用される製品にあわせた物性測定、乳化シミュレーションやスケールアップ試験を行います。

LABORATORY

研究設備

本開発を行う環境・設備

LABORATORY 01

レオメータ、核磁気共鳴分光計、分子動力学シミュレーション

レオメータを用いて、セルロースナノファイバーの水分散状態における粘弾性測定が可能です。
核磁気共鳴分光計を用いて、セルロースナノファイバーの構造解析が可能です。
分子動力学シミュレーションにより、セルロースナノファイバーによる乳化状態を想定した全原子シミュレーションが可能です。

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EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

川村出 横浜国立大学大学院工学研究院
機能の創生部門
経歴

1978年4月生, 2007年横浜国立大学 大学院工学府 博士(工学)を取得。
2009年カナダ・グエルフ大学 客員研究員、2012年 横浜国立大学 大学院工学研究院 機能の創生部門 助教
2013年 同 准教授、現在に至る

専門
専門は構造生物化学, 生物物理化学で固体NMR分光法を用いた生体分子の立体構造解析。

業績
2018年Dアミノ酸学会奨励賞, 2019年横浜国立大 優秀研究者賞(奨励賞)受賞。
研究業績はこちら
https://er-web.ynu.ac.jp/html/KAWAMURA_Izuru/ja.html

研究者からのメッセージ

植物性廃棄物の有効利用を目指し、セルロースナノファイバーの高付加価値利用に注目

本研究はこれまで食品業界などで生じていたあらゆる植物性廃棄物に目を向けるきっかけであり、そこから環境付加価値が高く、また同時に工業的にも価値が高く事業として成立し得るセルロースナノファイバーとその応用製品を生み出すことを目指しています。これはSDGsの目標 “12. つくる責任, 使う責任” のうちの12.2 “2030 年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。”、と12.5 “2030 年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。”に貢献できるものとなります。